AxiataとTelenorがアジア事業の統合交渉を終了、CelcomとDigiの合併は実現せず
- 2019年09月07日
- 海外携帯電話
マレーシアのAxiata GroupとノルウェーのTelenorはアジア事業の統合に関する交渉を終了したと発表した。
Axiata GroupとTelenorは2019年第3四半期に最終合意に達することを目指し、4ヶ月間にわたりアジア事業の統合に向けて交渉してきたが、複雑さが伴うため双方の合意のもと交渉を終了したという。
これにより、Axiata GroupとTelenorのアジア事業の統合は実現しないことになる。
ただ、Axiata GroupとTelenorはアジア事業の統合による利点に関する認識は一致しており、将来的にアジア事業の統合が実現する可能性は排除しないと説明している。
Axiata GroupとTelenorのアジア事業を統合する場合、9ヶ国にまたがる14社の主要企業を巻き込むことになる。
アジア事業の統合には各国の規制当局による審査や承認の取得などが必要となるが、数多くの複雑な手続きや不確実性が存在することから、アジア事業の統合は難しいと判断した模様である。
Axiata GroupとTelenorは不確実性などの詳細に関して言及していないが、インドネシア当局から承認を得られない可能性を懸念していた模様である。
Telenorはノルウェー政府が発行済株式の54.6%を保有するノルウェーの国有企業であるが、ノルウェー政府は森林破壊の懸念からパーム油の輸入規制を支持しており、世界最大のパーム油生産国のインドネシアはノルウェー政府に対して懸念を表明していた。
インドネシアではAxiata GroupがXL Axiataを通じて移動体通信事業を手掛けるが、規模が大きいインドネシアの移動体通信事業をアジア事業の統合に含めないことはAxiata GroupとTelenorのアジア事業を統合する利点を損なうため、インドネシア当局による承認の取得が難しければアジア事業の統合は断念すべきとの判断に至った可能性がある。
当初、Axiata GroupとTelenorはマレーシアの首都・クアラルンプールでアジア事業を担当する合弁会社を設立し、一部の国を除いたAxiata GroupとTelenorのアジア事業を合弁会社の傘下に移して統合することで検討してきた。
アジア事業の統合が実現すれば、マレーシアではAxiata Group傘下のCelcom AxiataとTelenor傘下のDigi Telecommunicationsを合併させる方針を明らかにしていたが、Celcom AxiataとDigi Telecommunicationsの合併も実現しないことになる。
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