ZTE製の5G NR基地局が技適通過
- 2019年12月21日
- その他国内携帯電話
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の技術基準適合証明などを通過した機器の情報が更新された。
中国のZTE (中興通訊)製のNR基地局「ZXRAN A9815S S28」が2019年11月11日付けでUL Japanを通過したことが分かった。
工事設計認証番号はそれぞれ順に007-AH0206。
特定無線設備の種別は証明規則第2条第11号の31に規定する特定無線設備となり、特定無線設備は5G-NR(28GHz帯)用基地局に該当する。
NR方式の基地局であることが分かり、ZTEが開発したNR方式の基地局としては初めて日本の認証を通過した。
認証を受けた周波数は27000.0~29500.0MHzである。
27000.0~27400.0MHzはRakuten Mobile (楽天モバイル)、27400.0~27800.0MHzはNTT DOCOMO、27800.0~28200.0MHzはKDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)、29100.0~29500.0MHzはSoftBankに割当済みで、28200.0~29100.0MHzはローカル5G向けに確保を想定しており、ローカル5G向け周波数のうち検討事項が少ない28200.0~28300.0MHzは2019年12月24日よりローカル5Gとしての利用の申請を受け付ける。
特定の移動体通信事業者(MNO)が使用する周波数のみ認証を受けたわけではなく、NTT DOCOMO、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone、SoftBank、ローカル5Gすべての周波数を含むことから、試験的に認証を通過させた可能性が高い。
なお、総務省は名指しで中国の通信機器ベンダを排除したわけではないが、総務省が付した条件から大手の移動体通信事業者はNR方式で中国の通信機器ベンダから通信機器を調達することは困難な状況となっている。
参考までに、NR方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定された通信方式で、認証業務を実施したUL Japanは技術基準適合証明の事業を行う者として総務大臣の登録を受けた登録証明機関である。
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