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ミドル・イースト航空のシーダーラウンジでOgeroが提供する5G経由のWi-Fiを利用



レバノン国営の電気通信事業者であるOgeroは第5世代移動通信システム(5G)を経由したWi-Fiサービスを提供している。

Ogeroは首都・ベイルート近郊のベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港(BEY)における通信環境の改善に努めており、その一環で2019年9月より新たなWi-Fiサービスを導入した。

これまで、ベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港ではレバノンのIDMが無料のWi-Fiサービスを提供してきたが、OgeroがそのWi-Fiサービスの事業を承継しており、通信速度の高速化やエリアの拡大を実現したという。

また、Ogeroはレバノン国営の航空会社であるMiddle East Airlines (ミドル・イースト航空:MEA)として事業を行うMiddle East Airlines AirLibanが運営するCedar Loungeにおいて、5Gを経由したWi-Fiサービスを提供している。

5Gを経由したWi-Fiサービスはベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港のCedar Loungeに限定して2019年9月26日より正式に提供を開始した。

OgeroはMiddle East Airlines AirLiban、レバノンの政府機関である公共事業運輸省(Ministry of Public Works and Transport Lebanon)、レバノンのLibatel、中国のHuawei Technologies (華為技術)と協力し、商用サービスとして5Gを経由したWi-Fiサービスを導入することになった。

ベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港を利用する機会があり、Cedar Loungeを利用して5Gを経由したWi-Fiサービスを試してみた。

Cedar Loungeを利用する旅客に対して無料で提供しており、5Gに対応した据置型無線LANルータを通じてWi-Fiサービスが提供されている。

通信速度は100Mbpsも出ない程度であるが、出国から搭乗までの短い時間ながら、特に不満なくインターネットを利用できた。

5Gの通信設備はHuawei Technologiesが供給しており、アンテナは屋外に設置されている。



Cedar Loungeの内部 (赤丸内がアンテナ)

Cedar Loungeの内部からガラス張りの天井越しにアンテナを目視できたが、ターミナルの屋上に設置されているため、あまり見えやすいとは言い難く、航空機に搭乗後の方が見えやすかった。

2本のアンテナが設置されているが、短いアンテナがNR方式で、長いアンテナがアンカーバンドとして機能するLTE方式のアンテナとなる。

5Gの通信方式はNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成を採用している。

NSA構成はLTE方式と連携して動作するため、アンカーバンドとして機能するLTE方式への常時接続が必要となっている。

Cedar Loungeではレバノン料理で有名なラブネも自由に食べられるため、ベイルート-ラフィク・ハリリ国際空港を利用時はCedar LoungeでOgeroのアンテナを眺めながらレバノン料理を楽しむのも素晴らしい思い出のひとつになると思われる。



航空機内から見たOgeroのアンテナ

なお、OgeroはOrganisme de Gestion et d’Exploitation de l’ex-societe Radio-Orientに由来するレバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications)傘下の政府機関で、移動体通信を含めたすべての通信網のバックボーンインフラストラクチャの構築を担う。

Ogeroとしては直接的に移動体通信サービスは提供していないが、長らく固定通信用途でGSM方式を運用し、GSM方式からLTE方式への転用も進めている。

まずはCedar Loungeで固定通信用途の5Gを商用として導入したが、将来的には固定通信用途の5Gを拡大する可能性もある。

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