ZTVに近畿初のローカル5G無線局免許を付与、湖北地域の2都市
- 2020年10月29日
- Local 5G
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の近畿総合通信局はZTVに対して2020年10月29日付けでローカル5G用無線局の免許を交付したと発表した。
近畿総合通信局ではZTVによるローカル5G用無線局の免許の申請に関して審査を実施したところ、電波法令に適合していると認められたため、2020年10月29日付けで免許を付与したと案内している。
無線局の種別は基地局となり、無線局の目的は電気通信業務用である。
無線局の免許数は2局で、設置場所は滋賀県の湖北地域の長浜市および米原市となっている。
滋賀県、和歌山県、三重県でケーブルテレビ事業を展開するZTVはローカル5G用無線局を活用して長浜市および米原市で交通量が多い道路や雪が多い道路などで4Kクラスの高精細な映像をリアルタイムで配信することを計画しているという。
これまでは確認が困難とされていた路面の状態や積雪した雪の状態の把握が可能となり、自動車を使用した移動が日常生活に必要不可欠な地域でローカル5Gの特徴の有効活用が期待されている。
商用サービスとしては近畿総合通信局管内では最初のローカル5G用無線局の免許となる。
これまでに、ZTVは2020年3月16日付けで長浜市および米原市でGrape Oneのコア設備を使用すると思われる地域広帯域移動無線アクセス(以下、地域BWA)用無線局の免許を取得したことが分かっている。
ZTVはHanshin Cable Engineering (阪神ケーブルエンジニアリング:HCE)のコア設備を使用して地域BWAを導入したが、ローカル5Gの活用を推進するために設立したGrape Oneに資本参加しており、ローカル5GではGrape Oneのコア設備を使用することが決定的となっていた。
ローカル5Gでは第5世代移動通信システム(5G)の通信方式としてNR方式を導入できるが、導入初期の段階では第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式またはLTE方式と高い互換性を確保した通信方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成の採用が主流と見込まれる。
NSA構成ではアンカーバンドとして機能するLTE方式またはLTE方式と高い互換性を確保した通信方式への常時接続が必要で、LTE方式と高い互換性を確保した通信方式を運用できる地域BWAの高度化方式もアンカーバンドとして使用できる。
ZTVはNSA構成でローカル5Gを運用し、2020年3月16日付けで免許を取得した地域BWA用無線局をアンカーバンドとして使用すると思われる。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。