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Vodafone Germanyが5G NRのSA構成を4月に商用化、通信速度の変化も案内



英国のVodafone Group Plcの完全子会社でドイツの移動体通信事業者(MNO)であるVodafone GmbH (以下、Vodafone Germany)は第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定された無線方式であるNR方式でスタンドアローン(SA)構成の運用を開始したと発表した。

Vodafone Germanyは2019年7月17日に5Gを商用化したが、当初よりNR方式は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成のOption 3で運用してきた。

スウェーデンのEricssonおよびフィンランドのNokia Solutions and Networksと協力して170を超える自治体で開設した約1,000局の基地局で2021年4月12日にSA構成を有効化しており、2021年4月19日以降にSA構成を正式に商用化する計画である。

なお、NSA構成のOption 3は4G向けコアネットワークのEPCを使用してLTE方式と連携して動作するが、新たに商用化するSA構成のOption 2は5G向けコアネットワークの5GCを使用してNR方式が単独で動作する。

NSA構成のOption 3では広い帯域幅を使用すると5Gの特徴のひとつである超高速大容量(eMBB)を実現できるが、SA構成のOption 2ではeMBBに加えて高信頼低遅延(URLLC)、多数同時接続(​mMTC)、ネットワークスライシングの実現も可能となる。

SA構成は無料のオプションで提供する予定で、2021年4月19日より5Gコアネットワークオプションとして加入の申し込みを受け付ける。

複数のスマートフォンがソフトウェアのアップデートを通じてSA構成に対応する予定である。

中国のGuangdong OPPO Mobile Telecommunications (OPPO広東移動通信)製のOPPO Find X3 Proには2021年4月中、韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のSamsung Galaxy S21 5G、Samsung Galaxy S21+ 5G、Samsung Galaxy S21 Ultra 5Gには2021年5月中にソフトウェアのアップデートを提供すると案内している。

Vodafone Germanyは3.5GHz帯の周波数を使用して5Gを商用化し、2020年4月21日には700MHz帯、2020年7月28日には1.8GHz帯も使用を開始したが、まずは3.5GHz帯がSA構成で動作する。

NR Bandは3.5GHz帯がFR1のn78、700MHz帯がFR1のn28、1.8GHz帯がFR1のn3となり、n3およびn28はLTE方式と動的に周波数を共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)を適用して導入した。

SA構成の導入に伴い通信速度の変化も案内しており、NSA構成ではLTE方式とNR方式が同時通信するE-UTRA-​NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)を適用して下りの通信速度は600~800Mbpsまたはそれ以上に達するが、SA構成では最大700Mbpsとなる。

将来的にキャリアアグリゲーション(CA)を実装してSA構成でも1Gbps以上に高速化する計画という。

過去にVodafone Germanyはn78で最大1Gbps、n3で500Mbps、n28で200Mbpsと案内しており、通信速度の低下を目立たないようにするためにSA構成の導入に関する報道発表資料ではNSA構成の通信速度の理論値には言及を避けたと思われるが、LTE方式と同時通信が不要となるため、通信速度の理論値は多少低下することになる。

欧州の移動体通信事業者としてはVodafone Germanyが初めてSA構成を商用化する見込みである。

Vodafone Germany

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