モーリシャス当局、携帯電話事業者3社に5G免許を交付
- 2021年06月23日
- 海外携帯電話
モーリシャスの政府機関で電気通信分野などの規制を司る情報通信技術局(Information & Communication Technologies Authority:ICTA)は同国の移動体通信事業者(MNO)に対して第5世代移動通信システム(5G)の免許を交付したことを発表した。
情報通信技術局はモーリシャスの移動体通信事業者であるCellplus Mobile Communications、Emtel、Mahanagar Telephone (Mauritius)の3社に対して5Gを展開するための周波数の免許を交付したという。
移動体通信事業者として携帯通信事業を展開するための免許であるPublic Land Mobile Network (PLMN) Licenceを取得した3社すべてが5Gの免許を取得しており、モーリシャスのすべての移動体通信事業者が5Gの免許を取得したことになる。
情報通信技術局は5G向けの周波数を確保するために、3社それぞれに100MHz幅の帯域幅を確保することが最大の課題としていた。
3社それぞれに5Gで高速通信を実現できる広い帯域幅を割当して、公平な競争環境を整備する意図がある。
100MHz幅を3社それぞれに割当する場合は合計で300MHz幅が必要となるが、単一の周波数では300MHz幅の確保が困難で、2つの周波数を開放することになった。
2021年2月には公開協議を開催し、2.5GHz帯および3.5GHz帯の割当を決定するとともに、周波数の割当方式も決定した。
多くの国および地域で採用するオークション方式では免許の取得に係る費用が高騰し、通信設備の展開に影響を与える場合があるとして、競争の促進と投資の促進の両立を目指すために比較審査方式を採用したという。
2.5GHz帯および3.5GHz帯はいずれもTDDで、いずれも課題が存在していた。
2.5GHz帯は一部の周波数を第4世代移動通信システム(4G)向けに割当していたため、周波数の割当を見直す必要が生じた。
また、3.5GHz帯は隣接する周波数をVSAT地球局で使用しており、さらに近隣のマダガスカルおよびフランス領レユニオンにも影響を与えないよう配慮する必要があった。
最終的に2.5GHz帯の100MHz幅と3.5GHz帯の200MHz幅を5G向け周波数として確保することになった。
2021年4月に5G向け周波数の取得の申請を受け付け、モーリシャスのすべての移動体通信事業者が申請しており、情報通信技術局が審査した結果、2.5GHz帯の100MHz幅をEmtel、3.5GHz帯の低い100MHz幅をMahanagar Telephone (Mauritius)、3.5GHz帯の高い100MHz幅をCellplus Mobile Communicationsに割当することで決定した。
5Gの無線方式はNR方式を採用することになり、NR Bandは2.5GHz帯がFR1のn41、3.5GHz帯がFR1のn78となる。
なお、Cellplus Mobile Communicationsはフランスの移動体通信事業者であるOrangeとモーリシャス政府の合弁事業で、10年間はOrangeの商標を使用して展開していた。
Emtelは南半球で最初の移動体通信事業者である。
Mahanagar Telephone (Mauritius)はインド政府が所有している。
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