JTOWER、NTT西日本から通信鉄塔71基を取得
- 2021年07月10日
- 携帯電話総合
JTOWERはNIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE CORPORATION (日本電信電話:以下、NTT)の完全子会社であるNIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE WEST CORPORATION (西日本電信電話:以下、NTT西日本)より71基の通信鉄塔を取得する基本契約を締結したと発表した。
第5世代移動通信システム(5G)では高速大容量通信を実現する広い帯域幅の周波数を中心として、第4世代移動通信システム(4G)より高い周波数の割当も実施されている。
カバレッジの確保に不利な高い周波数で高速大容量通信を実現する5Gを整備するためには4Gより多くの基地局の開設が必要になると見込まれる。
これからの社会基盤を担う5Gの整備では4Gと比較して膨大な数の基地局の開設が必要と予想される中で、JTOWERおよびNTTは通信業界全体に資する効率的かつ経済的なインフラシェアリングソリューションの提供に向けて既存のインフラの活用も含めて検討を進めてきた。
インフラシェアリングソリューションの提供に向けた取り組みの一環として、JTOWERはNTTの完全子会社であるNTT西日本が保有する71基の通信鉄塔を買収することで基本契約を締結したという。
2021年9月より各通信鉄塔ごとの既存利用事業者の契約をNTT西日本からJTOWERに順次移管し、NTT西日本からJTOWERに通信鉄塔資産の引き渡しを行う予定である。
NTT西日本はNTT西日本が保有する建物などに設置する通信鉄塔をJTOWERに売却し、JTOWERは既存利用事業者がNTT西日本と締結した賃貸借契約を承継するほか、新規利用事業者の誘致も行う。
JTOWERは通信鉄塔の取得をさらに拡大する方針で、インフラシェアリング事業者として携帯電話事業者を含めた新規利用事業者の誘致活動も強化する方針を示した。
また、社会的に重要な通信インフラの有効活用を促進するとともに、5Gの早期整備、設備投資の効率化、環境負荷の軽減など社会課題の解決に貢献して社会的意義のある事業を進めると表明している。
NTTおよびNTT西日本を含むNTTグループはJTOWERやJTOWERが誘致した事業者に対して5Gに必要な光回線や通信設備の設置に必要な局舎のスペースなどを提供する。
さらに、通信設備の工事や保守など運用を支援することで、5Gの早期整備や設備投資の効率化に貢献するという。
なお、新規利用事業者としては携帯電話事業者のほかにLPWA事業者などを想定しており、JTOWERは各事業者が通信インフラを有効活用できるよう促進する計画である。
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