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豪州のTPG TelecomとAirspan子会社、周波数を交換へ



豪州(オーストラリア)の移動体通信事業者(MNO)でVodafone Australiaとして事業を行うTPG Telecomおよび米国のAirspan Networksの子会社で英国のDense Airは周波数に関して2件の合意に達したと発表した。

1件目はTPG Telecomが完全子会社で豪州のTPG Internetを通じて取得した2.6GHz帯の周波数の使用権をDense Airの完全子会社で豪州のDense Air Networks Australiaに譲渡する内容となっている。

2件目はDense Airが2018年に3.5GHz帯の周波数の使用権を取得した豪州のDense Air Australiaの株式の全部をTPG Telecomの完全子会社に譲渡するという。

2件とも同時に実行できる場合に成立する。

豪州の規制当局から承認を取得できることを前提として、2021年9月に完了する予定である。

実質的に2.6GHz帯と3.5GHz帯を交換することになる。

なお、TPG Internetが取得した2.6GHz帯は2500~2510MHzおよび2620~2630MHzの10MHz幅*2で、豪州全土が対象区域となっている。

Dense Air Australiaが取得した3.5GHz帯は主要都市に限定しており、アデレード市で3670~3700MHzの30MHz幅、ブリスベン市で3665~3700MHzの35MHz幅、キャンベラ市およびパース市で3605~3640MHzの35MHz幅、メルボルン市で3695~3700MHzの5MHz幅、シドニー市で3635~3640MHzの5MHz幅である。

TPG Telecomは完全子会社で豪州のMobile JVを通じて3.5GHz帯を保有しており、3.5GHz帯を移動体通信に割当したすべての地域で取得した。

すべての地域のうちアデレード市では3610~3670MHz、ブリスベン市では3605~3665MHz、キャンベラ市、シドニー市、パース市では3640~3700MHz、メルボルン市では3635~3695MHzを取得しており、いずれも60MHz幅を保有し、さらにDense Air Australiaが取得した周波数と隣接する。

Dense Airの立場としては豪州全土を対象区域とする周波数を確保できる。

TPG Telecomの立場としてはアデレード市で90MHz幅、ブリスベン市、キャンベラ市、パース市で95MHz幅、メルボルン市およびシドニー市で65MHz幅を確保し、データ通信の需要が高い主要都市で連続した広い帯域幅を使用できることになる。

Dense Air AustraliaとDense Air Networks Australiaは別会社で、前者は2018年8月24日に設立し、後者は2021年6月8日に設立された。

Dense Airの社内でDense Air AustraliaをTPG Telecomに譲渡する計画を承認後、新たに事業会社として機能する豪州法人を開設するためにDense Air Networks Australiaを新設したと思われる。

すでにTPG Telecomは第5世代移動通信システム(5G)で3.5GHz帯を使用しているが、早ければ2021年9月には帯域幅の拡張が可能となる。

そのため、TPG Telecomが提供するVodafone Australiaの5Gでは通信速度の高速化を期待できる。

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