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レバノンのOgeroが北部地域で通信サービスを停止、燃料の不足で



レバノンの政府機関で国営の通信事業者であるOgeroは2021年8月6日より北部地域の一部で通信サービスの提供を停止したことが分かった。

Ogeroは遅くとも2021年8月6日の昼頃よりレバノンの北部でシリアとの国境付近に位置するアッカール県のアル・ビレ郡およびその周辺地域で通信サービスの提供を停止しているという。

すでにOgeroの技術部門が復旧に向けた取り組みを開始していることも案内している。

ただ、2021年8月7日の夜までに復旧を報告していないため、2021年8月7日の夜の時点でも通信サービスの提供を停止した状態が続いている模様である。

燃料を十分に補給できないことが原因で通信サービスの提供を停止したと説明しており、顧客に対しては状況を理解するよう求めている。

レバノンでは全土で電力の供給不足が発生しており、送電網を通じて通信設備の稼働に必要な電力を安定して確保することが難しい。

そのため、Ogeroは発電機を配備して通信設備の稼働に必要な電力を確保できるよう努めている。

レバノンでは送電網を通じた電力の供給時間が1日あたり2時間未満の地域も発生するなど電力事情が悪化しており、同時に発電機の稼働率が大幅に上昇して発電機の故障も増加している。

これまでに、Ogeroでは発電機の故障に伴い通信設備の稼働に必要な電力を確保できず、通信サービスの提供を停止する事例が複数回にわたり報告されていた。

しかし、発電機の稼働に必要な燃料を十分に確保できず、通信サービスの提供を停止する事態が新たに発生した。

発電機の故障時には燃料を補給できており、発電機の稼働を試みる段階には進めていたが、燃料の不足でもはや発電機の稼働を試みることもできず、一段と状況が深刻化したことが分かる。

レバノンでは発電機の稼働に必要な燃料を輸入に頼るが、経済状況の悪化に伴いレバノンの法定通貨であるレバノンポンド(LBP)の大幅な下落および外貨不足が発生し、燃料を含めたあらゆる品目の輸入が困難となっている。

国営の通信事業者でも通信設備の稼働に必要な燃料を十分に確保できず、通信サービスの提供に影響を与えたことになる。

なお、Ogeroは固定通信事業を専門的に展開する通信事業者である。

固定通信用途で移動通信技術も採用しており、第2世代移動通信システム(2G)、第4世代移動通信システム(4G)、第5世代移動通信システム(5G)を導入している。

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