ブルネイ・ダルサラームで5Gトライアルを実施へ
- 2022年09月22日
- 海外携帯電話
ブルネイ・ダルサラームの政府機関である情報通信技術産業庁(Authority for Info-communications Technology Industry:AITI)は同国の移動体通信事業者(MNO)であるUnified National Networks (UNN)、同国の仮想移動体通信事業者(MVNO)であるDatastream Digital、Progresif、Imagineと協力して第5世代移動通信システム(5G)のトライアルを実施すると発表した。
2022年9月16日を基準として数か月以内に5Gのトライアルを実施する予定である。
既存および新規の周波数を使用してトライアルとして5Gを試験的に提供することで、トライアルの参加者から評価を受け取り、商用化までに改善を図る。
トライアルの期間は最長で8週間を予定しており、下りの通信速度は300Mbpsから1Gbpsを期待するという。
Unified National Networksはブルネイ・ダルサラームで唯一の移動体通信事業者である。
ただ、Unified National Networksは卸売専業となるため、最終的な加入者に対しては3社の仮想移動体通信事業者が携帯通信サービスを提供している。
3社の仮想移動体通信事業者はそれぞれ100人までトライアルの参加者を選定できる。
参加者には基準を設定しており、ポストペイドプランに加入していること、5Gに対応したスマートフォンなど携帯端末を所有していること、評価を行えることが条件である。
Unified National Networksおよび3社の仮想移動体通信事業者はすべてブルネイ・ダルサラームの財務公社担当大臣がブルネイ・ダルサラーム政府を代表して所有する国有持株会社であるDarussalam Assetsの子会社となるため、すべて国有の通信事業者となっている。
ブルネイ・ダルサラームでは2019年に大規模な通信分野の再編を実行した。
ブルネイ・ダルサラームではDatastream Technologyの子会社であるDST Communications、Progresif Cellularが移動体通信事業者として携帯通信事業、Telekom Bruneiが固定通信事業、Brunei International Gatewayが海底ケーブル事業を展開していた。
しかし、2019年9月1日付けでUnified National Networksがすべての通信設備を取得することになった。
そのため、DST CommunicationsおよびProgresif Cellularは2019年9月1日より移動体通信事業者から仮想移動体通信事業者となった。
同時にTelekom Bruneiが新設した子会社のImagineも仮想移動体通信事業者として携帯通信事業を開始しており、Telekom Bruneiとしては2014年7月1日付けでProgresif Cellularに事業を譲渡して撤退した携帯通信事業に5年2か月ぶりの再参入を果たした。
2020年1月1日には小規模な再編を行い、DST Communicationsの事業を関係会社のDatastream Digital、Progresif Cellularの事業を関係会社のProgresifに移管した。
2022年9月16日時点ではDatastream Digital、Progresif、Imagineが仮想移動体通信事業者として携帯通信事業を展開している。
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