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総務省、4G向けに700MHz帯で3MHz幅の割当を検討開始



総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)は700MHz帯で第4世代移動通信システム(4G)向けに3MHz幅*2を割当するための検討を開始すると公表した。

携帯電話向け周波数の再割当に係る円滑な移行に関する特別作業班では携帯電話向け周波数のさらなる確保に向けた検討が必要と提言したほか、NTT DOCOMOからは700MHz帯の3MHz幅*2で4GのLTE方式を導入する提案が行われた。

そのため、総務省では狭帯域LTE-Advancedに関する技術的条件として3MHz幅*2でLTE方式の導入に向けた検討を開始することになり、2023年春頃を目途に検討を取りまとめる。

狭帯域LTE-Advancedの技術的条件は周波数、変調方式、帯域幅、空中線電力などを検討する。

700MHz帯を念頭に狭帯域LTE-Advancedの技術的条件の検討を開始するが、周波数は日本で携帯電話向けに割当かつ標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で3MHz幅*2が規定されている700MHz帯、800MHz帯、900MHz帯、1.7GHz帯を検討の対象とする計画である。

700MHz帯の3MHz幅*2でLTE方式を導入する場合は700MHz帯の既存無線システムと共用検討が必要となるため、地上デジタルテレビ放送や特定ラジオマイクなどとの共用検討も行う。

NTT DOCOMOは700MHz帯で携帯電話と隣接システムの間に設定しているガードバンドの一部となる3MHz幅*2でLTE方式の導入を提案している。

対象の周波数範囲は上りが715~718MHz、下りが770~773MHzで、3GPPではBand 28として定義されている周波数範囲に含まれる。

Band 28は世界で広範に採用しており、日本ではNTT DOCOMO、KDDIおよび同社の連結子会社であるOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)、SoftBank Corp.が導入したが、一部の地域ではBand 28を停波するとともに第5世代移動通信システム(5G)のNR方式を導入してn28として運用する。

NTT DOCOMOによると3MHz幅*2では約1,100万契約を収容できる見込みという。

高度化技術として下りで256QAMおよび2×2 MIMO、上りで64QAMを適用した場合に3MHz幅*2では通信速度の理論値は下り最大30Mbps/上り最大11Mbpsとなる。

3MHz幅*2のLTE方式は世界的に導入事例が少ない。

少なくとも香港特別行政区のHong Kong Telecommunications (HKT)およびChina Mobile Hong Kong (中國移動香港)、ベトナムのVietnamobile Telecommunications、タイのdtac TriNet、インドのBharti Airtel、ニュージーランドのTwo Degrees Mobile、米国(アメリカ)のT-Mobile USAで導入の実績がある。

総務省

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