SK Telecomに対して5G向け28GHz帯の利用期間を短縮、韓国当局が最終決定
- 2022年12月25日
- 海外携帯電話
韓国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT:MSIT)は韓国の移動体通信事業者(MNO)であるSK Telecomに対してミリ波(mmWave)の周波数の利用期間を短縮することで最終決定したと発表した。
SK Telecomは加入件数を基準に韓国で最大の移動体通信事業者で、ミリ波の周波数として第5世代移動通信システム(5G)向けに28GHz帯を取得したが、28GHz帯の5Gの基地局は開設数が少ないため、科学技術情報通信部が実施した履行点検では28GHz帯の利用期間の短縮に相当する結果となった。
科学技術情報通信部は2022年11月18日付けでSK Telecomに対して28GHz帯の利用期間を短縮する制裁の発動を事前に通知していた。
2022年12月5日には法務専門家がSK Telecomに対して意見聴取を実施しており、SK Telecomは制裁の内容に異議を唱えず、制裁の軽減を求めることもなかった。
法務専門家は制裁の軽減に値する事情はなく、事前に通知した制裁の維持が妥当と結論付けており、科学技術情報通信部は法務専門家の結論を受け入れて28GHz帯の利用期間を短縮する制裁の発動を最終決定した。
制裁の効力は2022年12月23日に発生している。
当初の利用期間である5年間の10%に相当する期間を短縮したため、短縮の期間は6か月で、利用期間の最終日は当初の2023年11月30日から2023年5月31日となった。
韓国では周波数の利用期間の満了に伴う再割当を申請できる。
28GHz帯の利用期間は短縮したが、SK Telecomに対しては2023年5月31日までに少なくとも15,000局の28GHz帯の5Gの基地局を開設できる場合は再割当の申請を認める。
再割当の申請に係る詳細な日程は確定していない。
科学技術情報通信部はSK Telecomが2023年6月1日以降も28GHz帯の5Gを運用する意思がある場合は継続して運用できるよう取り組む計画で、2023年4月末まで申請を受け付け、2023年5月末までに決定を通知する方向である。
科学技術情報通信部は2022年12月中にSK Telecomに対する最終決定を発表する計画を案内していたため、予定の時期に最終決定を発表したことになる。
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