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北朝鮮で多様なスマホブランドを展開、平壌やアリランが有名

  • 2023年01月01日
  • DPRK


朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)では複数の事業体がそれぞれの商標を使用してスマートフォンを展開している。

これまでに、スマートフォンのブランドとしては流星(リュソン/Ryusong)、平壌(ピョンヤン/Pyongyang)、アリラン(Arirang)、チンダルレ(Jindallae)、プルンハヌル(Phurun Hanul)、キルトンム(Kiltongmu)、鉄嶺(チョルリョン/Cholryong)、三台星(サムテソン/Samthaesong)、馬頭山(マドゥサン/Madusan)の存在を確認しており、それぞれ詳細な機種なども確認できているが、今回はブランドを簡潔に紹介する。

流星は平壌手電話機工場(Pyongyang Mobile Phone Factory)の製品で、フィーチャーフォンを主力製品として展開してきたが、最初期にスマートフォンを製品化した実績がある。

移動体通信事業者(MNO)としては逓オ技術合作会社(CHEO Technology JV Company)が展開する高麗リンク(koryolink)もしくは高麗網のラインナップで取り扱いの実績があるが、近年は携帯電話を製品化していない。

平壌は逓コム技術合営会社(Checom Technology Joint Venture Company)の製品で、名称は北朝鮮の首都・平壌市に由来する。

商号が示す通り逓コム技術合営会社は朝鮮民主主義人民共和国 外国人投資法で規定する合営企業で、北朝鮮の逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)と中国企業が設立した。

携帯電話分野などの規制当局として機能した逓信省が事業運営に参加した背景から、平壌は逓信省が事業運営した移動体通信事業者が優先的に採用しており、高麗リンクに加えて朝鮮逓信会社(Korea Posts and Telecommunications Corporaion:KPTC)も強盛網(KANGSONG NET)のラインナップで取り扱う。

最初期にスマートフォンを製品化しており、スマートフォンの黎明期に発売した平壌2405は人民の間で平壌タッチの愛称が付された。

携帯電話を主力製品とするが、後発で電子工業省(Ministry of Electronics Industry:MEI)の管轄となるタブレットにも参入している。

アリランは5月11日工場(May 11 Factory)の製品で、無形文化遺産に記載された朝鮮民謡のアリラン民謡に由来する。

金正恩総書記(総秘書、当時は第1書記)の現地指導でアリランAS1201を出荷する5月11日工場が登場しており、大々的に報じられたことで知名度は相当高く、筆者が平壌市内でアリランAS1201を使用していると人民から声をかけられたほどである。

現地指導で登場した唯一のスマートフォンのブランドであるため、高麗リンクの掲示物でも使用するなどブランドとしての格式も高い。

過去に高麗リンクで取り扱いの実績があるが、基本的にアリラン情報技術交流社(Arirang IT Exchange Company)が販売を行う。

チンダルレはチンダルレ手電話機工場(Jindallae Mobile Phone Factory)の製品で、朝鮮半島などの自生するツツジ科ツツジ属の植物であるカラムラサキツツジの朝鮮語名に由来する。

カラムラサキツツジは朝鮮半島で春の花として親しまれ、北朝鮮各地で装飾としてカラムラサキツツジの造花を目にした。

工場は平壌市万景台区域に所在しており、製品の販売は万景台情報技術社(Mangyongdae Information Technology Company)が行う。

プルンハヌルはプルンハヌル聯合会社(Phurun Hanul Corporation)の製品で、青空を意味する朝鮮語の固有語に由来するため、一部の言語を除いて日本語や英語では原則として意訳せずに表記する必要がある。

プルンハヌル聯合会社は北朝鮮の電子工業省と中国企業が合営企業として平壌市楽浪区域で設立した。

電子工業省が事業運営に参加した背景から、当初は逓信省が管轄する携帯電話を除いた電子製品を広範に展開しており、後発で携帯電話に参入することになった。

キルトンムは広野貿易会社(Kwangya Trading Corporation)の製品で、同行者を意味する朝鮮語の固有語に由来しており、スマートフォン向けに同名の地図のアプリケーションが存在する。

鉄嶺は普通江新技術開発所(Pothonggang New Technology Development Centre)の製品で、北朝鮮の江原道にある峠に由来しており、峠の鉄嶺は革命伝統を象徴する地として音楽などでも登場することがある。

三台星は戦勝エコ&テク貿易会社(Jonsung Eco & Tech Trading Company)の製品で、名称の通り三台星に由来しており、平壌市内では同名を使用した飲食店が営業している。

馬頭山は馬頭山経済聯合会(Madusan Economic Federation)の製品で、最も新しいブランドである。

北朝鮮の平安南道にある山に由来しており、船舶の名称でも使用されている。

すべてのブランドが朝鮮語の名称で、特に北朝鮮で親しまれる名称に由来する事例が多い。

新興のキルトンム、鉄嶺、三台星、馬頭山は小規模で、チンダルレやプルンハヌルは中堅となるが、いずれも大手の平壌やアリランには及ばない。

特に平壌は1万朝鮮民主主義人民共和国ウォン台、公定レートを適用時の邦貨換算額で1万円台から広範な価格帯でスマートフォンを用意しており、筆者も購入したことがあるが、スマートフォンの普及に大きく貢献している。

スマートフォンを展開する事業体には逓信省もしくは電子工業省が設立に協力した事業体が存在するが、2021年5月に政府機関の再編で逓信省、電子工業省、国家情報化局の廃止と同時に、逓信省、電子工業省、国家情報化局を紹介する情報産業省(Ministry of Information and Communications Technology Industry:MICTI)を設置した。

そのため、逓信省、電子工業省、国家情報化局が管轄した分野は情報産業省が管轄する。

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