米Globalstar、タイで移動衛星業務の認可取得
- 2023年03月20日
- Apple関連
米国(アメリカ)の衛星通信事業者であるGlobalstarはタイの政府機関で電気通信分野などの規制を司る国家放送通信委員会(National Broadcasting and Telecommunications Commission:NBTC)より移動衛星業務(MSS)の認可を取得したと発表した。
移動衛星業務の認可にはタイ全土で移動衛星業務を展開するほかに、新しい地上局を運営する権利も含まれている。
タイで移動衛星業務に係る事業を展開するうえで、タイの衛星通信事業者であるThaicomと提携することになった。
新しい地上局はタイのパトゥムターニー県に所在するThaicomのテレポートセンターで運営することになる。
Thaicomのテレポートセンターで運営する新しい地上局はGlobalstarが17か国の27地点で展開する地上局のポートフォリオに加わるという。
Globalstarは衛星位置情報端末のSPOTを展開するほか、米国のApple向けにiPhoneの一部の機種で利用できる衛星通信サービスを提供している。
iPhoneの一部の機種で利用できる衛星通信サービスは衛星と直接通信して緊急機関に連絡および位置情報の共有を行える。
Globalstarの移動衛星業務を利用することから、周波数はアップリンクがLバンドで、ダウンリンクがSバンドとなる。
一部の海外領土を含めた米国、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、英国(イギリス)で利用できる。
2023年3月下旬にはオーストリア、ベルギー、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガルにも拡大する予定であるが、日本やタイを含めたアジアでは提供の予定を発表していない。
AppleはiPhoneで衛星通信サービスを実現するためにGlobalstarの衛星および地上局に大規模な投資を実施している。
地上局にはAppleのために特別に設計および製造した新型の高出力なアンテナを実装した。
これまでに、ThaicomはGlobalstarと提携してタイおよびその他の東南アジアで携帯端末に衛星通信サービスを提供する機会を模索する意向を表明したことがある。
Globalstarはタイで移動衛星業務の認可を取得した理由などは説明していない。
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