北朝鮮で3Gの商用化から15年、koryolinkが最初にW-CDMA方式を導入
- 2023年12月15日
- DPRK
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で第3世代移動通信システム(3G)の商用化から15年を迎えた。
北朝鮮では同国の移動体通信事業者(MNO)であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)が最初に3Gを導入した。
CHEO Technology JV Companyは2008年12月15日に3Gで携帯通信サービスを商用化したため、北朝鮮では2023年12月15日に3Gの商用化に加えてCHEO Technology JV Companyの商用化からも15年が経過したことになる。
2008年1月24日付けで北朝鮮の政府機関として存在した逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)とWCDMA 移動通信奉仕提供及び運営許可合意書を締結しており、3GのW-CDMA方式で携帯通信サービスを提供および運営することになった。
周波数は2.1GHz帯の割当を受けており、バンド番号はBand Iである。
koryolink (高麗リンク)として携帯通信サービスを提供している。
平壌文化語でも外来語を含む高麗リンクの表記を使用するが、完全に漢字語で表記する高麗網を使用することもあるほか、携帯電話番号帯に由来する191の呼称も存在する。
なお、北朝鮮政府は政府機関の再編で逓信省を廃止すると同時に逓信省などの機能を承継する政府機関として情報産業省(Ministry of Information and Communications Technology Industry:MICTI)を設置したため、逓信省が保有した権利義務の全部を情報産業省が承継した。
北朝鮮では情報産業省が完全所有する移動体通信事業者であるKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)もW-CDMA方式を導入しており、KANGSONG NET (強盛網)として携帯通信サービスを提供している。
Korea Posts and Telecommunications Corporationも周波数は2.1GHz帯の割当を受けており、バンド番号はBand Iとなる。
CHEO Technology JV CompanyとKorea Posts and Telecommunications Corporationは一部の回線を除いて3Gを整備する対象の地域が異なるため、一部の回線を除いて相互に国内ローミングを受け入れている。
主要都市ではCHEO Technology JV Company、地方都市ではKorea Posts and Telecommunications Corporationが3Gを整備する傾向となっている。
携帯通信網の近代化に向けて基地局を構成する通信設備の更新を進めており、第4世代移動通信システム(4G)の導入も検討している。
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