日本版のiPhone XSでHKTのeSIMを試す、無料で利用可能
米国のAppleが発売したスマートフォン「Apple iPhone XS」で香港特別行政区のClub Services (HKT)が提供するeSIMサービスを試したので紹介する。
筆者にとってApple iPhone XS、Apple iPhone XS Max、Apple iPhone XRで最も注目した機能はeSIMを利用したデュアルSIMである。
中国本土版のApple iPhone XS、Apple iPhone XS Max、Apple iPhone XR、香港特別行政区版とマカオ特別行政区版のApple iPhone XS MaxとApple iPhone XRを除いたApple iPhone XS、Apple iPhone XS Max、Apple iPhone XRがeSIMを利用したデュアルSIMに対応しており、もちろん日本版はすべてeSIMを利用したデュアルSIMに対応する。
なお、2種類のデュアルSIMを用意した背景などは扶桑社が運営するハーバービジネスオンラインに寄稿したので、そちらを読んでいただきたい。
新iPhone、2種類の「デュアルSIM」。その違いと背景に「中国市場」の存在 | ハーバービジネスオンライン
日本時間で2018年10月31日より配信を開始したiOS 12.1を導入するとeSIMを利用できる。
なお、eSIMは業界団体のGSM Association (GSMA)の標準規格であるリモートSIMプロビジョニング(RSP)に準拠する。
Club Services (HKT)では無料でeSIMサービスを使えるため、Club Services (HKT)のeSIMサービスを試してみた。
筆者はApple iPhone XSの日本版であるA2098を使用している。
日本の通信事業者が販売した個体はSIMロックがかけられており、SIMロックはeSIMにも有効であるため注意したい。
Club Services (HKT)はHong Kong Telecommunications (HKT)の子会社で、これまでよりClub SIMを展開している。
Hong Kong Telecommunications (HKT)は子会社に移動体通信事業者(MNO)のCSL Mobile (香港移動通訊)も擁し、CSL Mobileが展開するcsl.ブランドと1O1Oブランドの小売店でもClub SIMを取り扱う。
Club Services (HKT)はApple iPhone XS向けのeSIMサービスとして新たにClub eSIMの提供を開始した。
香港特別行政区版はApple iPhone XSのみeSIMに対応するため、Apple iPhone XS向けと案内しているが、eSIMに対応したApple iPhone XS MaxやApple iPhone XRでも利用できる。
下記のClub SIMの公式ウェブサイトからClub eSIMを申し込める。
まずは香港特別行政区の携帯電話番号と電子メールアドレスを入力する必要がある。
次にワンタイムパスワードを入力してClub eSIMに登録する必要があり、香港特別行政区の携帯電話番号にSMSでワンタイムパスワードが送られるため、SMSを使える状態の香港特別行政区の携帯電話番号を準備してから申し込む必要があるため注意したい。
筆者は数年にわたりChina Mobile Hong Kong (中國移動香港:CMHK)の回線を維持しているため、その回線でSMSを受信した。
ワンタイムパスワードを入力してClub eSIMへの登録が完了すると、電子メールでClub eSIMの携帯電話番号、QRコード、アクティベーションコードなどの各種情報が送付される。
Club eSIMの開通はQRコードのスキャンまたはアクティベーションコードの手動入力となり、どちらの方法を選択しても問題ない。
アクティベーションコードの手動入力よりQRコードのスキャンの方が手軽であるため、筆者はQRコードを用いてClub eSIMを開通した。
QRコードを読み取るとプランを追加する画面が表示されるため、表示に従ってeSIMにプロファイルを書き込めば問題ない。
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Apple iPhone XSにClub eSIMを追加
Club eSIMを開通するとすぐにAlways-Be-Connected 24-hours Passも自動かつ無料で有効となり、日本国内でもデータ通信を使える。
Always-Be-Connected 24-hours Passの無料分は2回分となり、1回目の無料分の有効期間が終了後、2回目の無料分が自動で有効化される。
2回分のAlways-Be-Connected 24-hours Passの無料利用権は有効な1の香港特別行政区の携帯電話番号につき1度のみ、対象の国と地域は日本、韓国、中国本土、台湾、フィリピン、カンボジア、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、インド、豪州、ニュージーランドとなる。
日本国内ではSoftBankのネットワークに接続しており、LTEサービスも利用できる。
なお、Always-Be-Connected 24-hours Passの有効期間は24時間であるが、Club eSIMの登録から24時間ではなく、Club eSIMの開通から24時間となり、Club eSIM自体の有効期間は90日に設定されている。
香港特別行政区は開通の際に実名登録を義務化しておらず、本人確認書類の提示は必要ない。
Club eSIMはcsl.または1O1OのeSIMとして認識されており、発行者識別番号(Issuer Identification Number:IIN)を確認するとHong Kong Telecommunications (HKT)の子会社であるHong Kong CSLに割当された89 852 00となっている。
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