北朝鮮のkoryolink、携帯電話事業の免許取得から11周年
- 2019年01月24日
- DPRK
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の移動体通信事業者(MNO)である「CHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)」は移動体通信事業の免許の取得から11周年を迎えた。
CHEO Technology JV Companyは2008年1月24日付けで北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を担う逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)と「WCDMA 移動通信奉仕提供及び運営許可合意書」を締結しており、2019年1月24日でそれから11周年となった。
WCDMA 移動通信奉仕提供及び運営許可合意書の締結によって、CHEO Technology JV Companyは北朝鮮国内でW-CDMA方式による移動体通信事業の運営が認められた。
CHEO Technology JV Companyは2007年5月にエジプトのOrascom Telecom Holding (OTH)と逓信省が全額出資する国営企業のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)が共同出資して設立した合作会社である。
Orascom Telecom Holdingと逓信省が移動体通信事業に係る協力で合意後、CHEO Technology JV Companyを設立して免許を取得した。
CHEO Technology JV Companyは2008年12月15日に北朝鮮の首都・平壌直轄市にある人民文化宮殿で記者会見を開催し、ブランド名を「koryolink (高麗網)」として商用化すると発表し、その後にCHEO Technology JV Companyの中心的な業務拠点となる国際通信局(INTERNATIONAL COMMUNICATION CENTRE)に移動して関係する各企業の幹部らが出席して開業式典を開いた。
北朝鮮で初めて第3世代移動通信システム(3G)を導入した移動体通信事業者となり、W-CDMA方式の2.1GHz帯(Band I)を運用している。
koryolinkのロゴは北朝鮮で社会主義国家建設の象徴とされる千里馬をモチーフとしており、スローガンは「もっと高く もっと速く! (더 높이 더 빨리!)」である。
国際連合安全保障理事会で採択された決議によって北朝鮮における合弁事業などは一部の免除を受けた事業を除いて認められていないが、Orascom Investment HoldingはCHEO Technology JV Companyに係る事業を免除の対象として承認を受けたため、正常にCHEO Technology JV Companyに係る事業を継続できる。
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