au向けGalaxy Fold SCV44は中国・北米向けGalaxy Foldとハードウェアを共通化
- 2019年10月12日
- KDDI-SAMSUNG
KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)が発表した韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のスマートフォン「Galaxy Fold SCV44」は外国版とハードウェアを共通化したことを実機で確認できた。
Galaxy Fold SCV44はKDDIおよびOkinawa Cellular Telephoneがauのラインナップで取り扱うスマートフォンで、日本の移動体通信事業者(MNO)としては独占的にSamsung Galaxy Foldを取り扱うことになる。
2019年10月25日に発売する予定で、それに先立ち複数の認証機関を通過しており、米国の連邦通信委員会(Federal Communications Commission:以下、FCC)の認証は2019年4月5日付けおよび2019年8月7日付けで取得した。
なお、Samsung Galaxy Foldはグローバルで発売を延期し、設計を改善して発売することになったが、設計の変更に伴って2度にわたりFCCの認証を取得した模様である。
FCCを通過した時点でGalaxy Fold SCV44のFCC IDは判明していたが、Galaxy Fold SCV44の実機を触れる機会があったため、改めて実機でFCC IDを表示するとA3LSMF900Uと確認できた。
A3LSMF900Uは中国、米国、カナダ向けのSamsung Galaxy Foldと共通のFCC IDであり、Galaxy Fold SCV44は中国、米国、カナダ向けのSamsung Galaxy Foldと電気的に共通であることが分かる。
これまで、Samsung Electronics製のスマートフォンでは米国向けとカナダ向けが電気的に共通となることは多いが、それに日本向けと中国向けまで共通となる事例は極めて稀である。
製造台数やコストなどを考慮して共通化した可能性が高い。
他国向けと共通化したために、おサイフケータイのような日本独自機能には非対応になったと思われる。
電気的に共通でもソフトウェアの制御によって対応周波数が異なる可能性があり、米国向けSamsung Galaxy Foldは公式ウェブサイトで公開された情報からLTE (FDD) 2600(B7)/2300(B30)/ 2100(B1)/1900(B2)/1800(B3)/ 1700(B4/B66)/900(B8)/ 850(B5)/800(B18/B19/B20)/ 700(B12/B14/B28/B29) MHz, LTE (TDD) U-NII(B46)/2600(B38)/2500(B41)/ 2300(B40)/1900(B39) MHz, W-CDMA 2100(I)/1900(II)/1700(IV)/ 900(VIII)/850(V) MHz, TD-SCDMA 2000(B34)/1900(B39) MHz, GSM 1900/1800/900/850 MHzに対応することが分かっている。
Galaxy Fold SCV44で特定無線設備の技術基準適合証明等のマーク(以下、技適マーク)に併記される電波法に基づく工事設計認証の工事設計認証番号を表示すると005-102054と確認できた。
工事設計認証番号は総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の電波利用ホームページに掲載された情報と一致する。
工事設計認証は技術基準適合証明の事業を行う者として総務大臣の登録を受けた登録証明機関であるTUV Rheinland Japanの認証を2019年4月10日付けで通過しており、日本国内ではモバイルネットワークはLTE (FDD) 2100(B1)/1800(B3)/800(B18)/700(B28) MHz, LTE (TDD) 2500(B41) MHz, W-CDMA 2100(I) MHzで認証を受けた。
米国向けSamsung Galaxy Foldで対応かつ日本で利用されるLTE (FDD) 900(B8)/800(B19) MHz, LTE (TDD) 1900(B39) MHz, W-CDMA 900(VIII) MHzでは認証を受けておらず、これらの周波数はGalaxy Fold SCV44では利用できない可能性がある。
ただ、電波利用ホームページに掲載された情報は設計の変更前に取得した認証の情報で、設計の変更に伴いTUV Rheinland Japanの認証も再通過させた可能性が高く、再通過に伴いほかの周波数も追加で認証を受けた可能性も決してないわけではない。
再通過の情報は電波利用ホームページに反映されておらず、最終的な情報は電波利用ホームページに再通過の情報が反映されるか、auの公式ウェブサイトで実装周波数一覧にGalaxy Fold SCV44が追加されるか、いずれかの時点で判明すると思われる。
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