スポンサーリンク

Xiaomi楽天オフィシャルストアの混乱、Xiaomi日本事業の体制不備も原因か



ここのところ、「Xiaomi楽天オフィシャルストア」が少なからず混乱を招いていることを承知している。

SNSや複数のメディアで楽天市場に出店したXiaomi楽天オフィシャルストアに関して取り上げられている。

すでに複数のメディアで取材が進められており、結論から言うと店舗運営代行者はどうやら「香港特別行政区のXiaomi」と契約している模様である。

Xiaomi楽天オフィシャルストアのページには販売元がHONG KONG SPEED-TRADE NETWORK TECHNOLOGY CO., LIMITED (香港速貿天下網絡科技有限公司:以下、HKSNT社)、店舗運営代行者が株式会社DreamWorks (以下、DW社)と記載されている。

DW社は日本で2017年2月に設立された企業で、2017年11月に香港特別行政区で設立されたHKSNT社はDW社の香港特別行政区法人にあたるという。

これまでに判明した情報から、DW社は「香港特別行政区のXiaomi」と香港特別行政区で契約を交わし、「香港特別行政区のXiaomi」より公式に認定を受けたDW社がHKSNT社を通じて「香港特別行政区のXiaomi」より製品を調達していると思われる。

筆者も経緯は取材しているが、第5世代移動通信システム(5G)関連の取材を優先しているほか、Xiaomi Corporation (以下、小米集団)の広報担当者からの回答が遅いこともあり、これまでの詳細な経緯は執筆しないため、ほかのメディアに任せておきたい。

ケータイ Watch
すまほん!!

さて、筆者としてはこのような混乱が生じた背景を考察してみたい。

筆者の見解となるが、「香港特別行政区のXiaomi」は香港特別行政区のXiaomi H.K. Limited (小米香港有限公司:以下、小米香港)を指す可能性が高い。

小米香港は小米集団が直接的に所有する公式な完全子会社であるため、小米香港と交わした契約を非公式と表現することは難しい。

小米集団は日本参入前から日本法人と思われる小米日本合同会社(以下、小米日本)を設立したことが分かっているが、小米集団の広報担当者によると小米日本は日本事業の事業会社として機能しているわけではない模様で、日本事業は小米日本ではなく小米集団が行うとの説明である。

要するに、小米集団には日本事業を担当する日本法人が存在しない。

そこで、小米香港が独自に公式の認定を行ったことで、小米集団の日本事業担当部署と小米香港の「2つの公式なルート」が生じてしまい、混乱に至ったのではないかと推測する。

なぜ、香港特別行政区なのかという点に関しては、小米集団の国際事業は小米香港やシンガポールのXiaomi Singapore Pte Ltdを経由して展開することが多いためと思われる。

小米集団は英領ケイマン諸島で設立された統括会社で、日本事業のように小米集団が直接的に事業を手掛けること自体が異例と言える。

中国本土、台湾、タイ、インドネシア、スペインなどでは小米香港を通じて所有する事業会社を通じて事業を展開しており、小米香港を交渉窓口とする判断は理解できなくない。



小米香港の事務所 (香港特別行政区・旺角)

ただ、これからも小米集団が直接的に日本事業を行うのかというと、そういうわけでもなさそうである。

2020年2月に小米技術日本株式会社(以下、小米技術日本)が設立された。

小米技術日本に関してはすでに記事を掲載しているため、詳細は関連記事を参照していただきたいが、小米技術日本を日本事業を担当する事業会社として使用する可能性がある。

小米集団は2019年12月に当初の計画から前倒しで日本に参入したが、体制の整備が十分ではない状態で日本に参入し、参入後に日本事業を担当する事業会社を設立することになったと推測する。

本来ならば順序が逆であるべきで、日本事業を担当する事業会社が明確でない点も混乱を招く原因のひとつではないかと考える。

なお、DW社はOPPO公式楽天市場店も運営している。

Guangdong OPPO Mobile Telecommunications Corp., Ltd (OPPO広東移動通信有限公司:以下、OPPO)は日本事業を担当する日本法人としてオッポジャパン株式会社を設立しており、日本事業の窓口は明確である。

OPPO公式楽天市場店はOPPOの日本向け公式ウェブサイトからもリンクがあり、Xiaomi楽天オフィシャルストアのような混乱は生じていない。

Xiaomi楽天オフィシャルストアは商業媒体をも巻き込んで議論が起きた時点で混乱が生じたと言わざるを得ないし、これは日本の消費者にとってメリットはない。

小米集団は早期に日本事業の体制を整備し、関係するすべての企業は消費者の懸念を解消できるよう努めてほしいところである。

小米技術日本の設立も確認できているため、日本で安心して製品を購入できるよう体制が整うことを期待したい。

■関連記事
Xiaomiが小米技術日本株式会社を設立、日本の事業会社か

スポンサーリンク

コメントを残す









  • follow us in feedly
  • Recent Entries


  • スポンサーリンク

    Instagram



  • Amazonアソシエイト

  • SNS

  • Calendar

    2023年9月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
  • Archive

  • Select Category

  • LINK