韓国当局が3.7GHz帯を5Gに割当方針、n77を導入へ
- 2020年08月05日
- 海外携帯電話
韓国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT:MSIT)は3.7GHz帯を第5世代移動通信システム(5G)に割当する方針を明らかにした。
科学技術情報通信部は周波数利用効率の改善の評価を実施し、新規の周波数候補帯域の発掘および再編対象の周波数を既存の利用者に予告する周波数帯域整備予報制の導入を決めたという。
急増する周波数の需要に対応するために、科学的な方法で有効利用できる周波数を発掘して迅速に法制度を整備するほか、再編対象となる周波数を事前に告知して既存の利用者に与える影響を軽減する狙いがある。
需要が急増する3~10GHzの周波数を対象に評価を実施した結果、3.7帯は再編が必要と評価されており、第5世代移動通信システム(5G)で利用できるよう法制度の改正を行う計画である。
再編対象の3.7GHz帯は3700~4000MHzの300MHz幅となる。
3.7GHz帯は衛星業務で利用しているが、衛星業務との共用によって5Gでも3.7GHz帯を利用できるよう法整備を実施するという。
また、衛星業務でも引き続き3.7GHz帯を利用できるよう衛星受信保護地域を設定したうえで5G向けに割当を行う方針も示している。
韓国の移動体通信事業者(MNO)としてはSK Telecom、KT Corporation、LG U+として展開するLG Uplusが3.5GHz帯で5GのNR方式を導入しており、NR BandとしてはFR1のn78を運用している。
ただ、3700~4000MHzのうち3800~4000MHzはn78の周波数範囲から外れており、NR BandはFR1のn77に対応する。
したがって、韓国で3.7GHz帯を5G向けに割当すれば、少なくとも3800~4000MHzの割当を受けた移動体通信事業者はn77を導入することになる。
なお、n77はSoftBankが世界で初めて導入しており、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)、Rakuten Mobile (楽天モバイル)も導入する予定である。
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