マレーシアのU Mobileが5Gサービスのトライアルを開始

Tweet

マレーシアの移動体通信事業者(MNO)であるU Mobileは第5世代移動通信システム(5G)のトライアルを開始した。

2020年9月7日から2020年12月31日まで期間限定で5Gサービスのトライアルを実施する。

各種申請やSIMカードの交換などは不要で、U Mobileの顧客は追加料金なしで5Gサービスのトライアルを利用できる。

提供エリアはU Mobileの本社が所在するベルジャヤ・タイムズ・スクエアの一部に限定されている。

5Gサービスのトライアルに対応した端末として複数のスマートフォンを用意しており、中国のHuawei Technologies (華為技術)製のHUAWEI Mate 30 Pro 5G、HUAWEI P40、HUAWEI P40 Pro、HUAWEI P40 Pro+、HUAWEI nova 7 SE 5Gが対応する。

U Mobileは5Gに対応したスマートフォンとして韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のSamsung Galaxy Note20 5GおよびSamsung Galaxy Note20 Ultra 5Gも取り扱うが、5Gサービスのトライアルは利用できない。

マレーシアでは当初に開示した計画とは異なる方式で2020年5月15日に5G向け周波数として700MHz帯の割当を実施したが、2020年6月3日には5G向け周波数の割当を撤回しており、5G向け周波数は割当されていない状況にある。

5G向け周波数の700MHz帯の割当先としては5社が指定されていたが、その中にU Mobileは含まれていなかった。

ただ、U Mobileは5Gのトライアル用の周波数として3.5GHz帯の100MHz幅の割当を受けており、中国のZTE (中興通訊)と協力して5Gネットワークを構築した。

基地局はZTEから調達しているが、ZTE製の端末は取り扱わず、Huawei Technologies製の端末が対応している。

5Gの通信方式はNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成で、NR BandはFR1のn78となる。

これまで、マレーシアの移動体通信事業者は5Gサービスを商用化しておらず、一般顧客の回線で利用できる5Gサービスのトライアルの提供はU Mobileが初めてである。

U Mobile