Qualcomm Snapdragon X65 5G Modem-RF Systemを発表、10CC CAや最大10Gbpsに対応
- 2021年02月10日
- その他モバイル端末
米国のQualcommの完全子会社で米国のQualcomm Technologiesは通信モデム「Qualcomm Snapdragon X65 5G Modem-RF System」を発表した。
第5世代移動通信システム(5G)などに対応したハイエンドのマルチモード通信モデムである。
5Gの通信方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式となる。
ほかの通信方式として第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式、TD-SCDMA方式、CDMA2000方式、第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式にも対応する。
NR方式は3GPP Release 16で定義された標準仕様に準拠し、移動体通信に限らず固定通信や産業用途にも5Gの活用を拡張できる。
周波数はFR1としてサブ6GHz帯で定義されるFDDおよびTDD、FR2としてミリ波(mmWave)で定義されるTDDのNR Bandに対応しており、FR1ではTDDで2.5GHz帯のn53およびFDDで1.7GHz帯のn70、FR2ではTDDで41GHz帯のn259など新規に定義されたNR Bandにも対応することが可能である。
FR1ではキャリアアグリゲーション(CA)を高度化した3コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(3CC CA)を適用して最大で300MHz幅の帯域幅を使用できるほか、256QAMおよび4×4 MIMOに対応する。
FR2ではキャリアアグリゲーションを高度化した10コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(10CC CA)を適用し、使用できる帯域幅は最大で1000MHz幅に達するほか、2×2 MIMOも実装できる。
無線アクセスネットワーク(RAN)アーキテクチャはスタンドアローン(SA)構成とノンスタンドアローン(NSA)構成の両方に対応したデュアルモード5Gで、スタンドアローン構成とノンスタンドアローン構成いずれも通信速度は最大10Gbpsとなる。
キャリアアグリゲーションはFR1とFR2、FDDとTDD、FDDとFDD、TDDとTDDの間で対応できるほか、LTE方式と動的に周波数を共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)を実装することも可能である。
FR2のカバレッジと電力効率を高めるために設計したQualcomm QTM545 mmWaveアンテナモジュールを組み合わせて高い送信電力に対応するほか、n259を含めた3GPP Release 16までに定義されたFR2のすべてのNR Bandに対応できる。
また、3GPP Release 16で定義された新たな省電力技術も実装している。
Qualcomm Snapdragon X65 5G Modem-RF Systemを採用した商用の端末は2021年後半までに製品化する予定という。
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