KDDIがStarlinkと業務提携、au通信網で採用へ

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KDDIは米国のSpace Exploration Technologiesと業務提携を行いSpace Exploration Technologiesが開発したStarlinkをauの基地局のバックホール回線に利用する契約を締結したことを発表した。

Starlinkは世界中で高速かつ低遅延の衛星ブロードバンドインターネットを実現することが期待される。

すでに10万人以上の利用者に初期のベータ版サービスを提供しており、世界において人口が多い地域をほぼカバーできるように拡大を続けている。

Starlinkの通信衛星は高度が約550kmの低軌道上に配置されている。

従来の静止軌道衛星と比較して地表からの距離が65分の1程度と大きく近づくため、大幅な高速伝送および低遅延を実現するという。

KDDIはauの基地局でStarlinkをバックホール回線として利用する計画である。

従来は基地局の整備が困難とされてきた山間部および島嶼地域に加えて、災害対策でもauの高速通信を利用できるよう2022年を目途に日本全国の約1,200ヶ所から順次導入する計画を示している。

auの携帯通信サービスでは光ファイバに接続された通常の基地局に加えて、Starlinkをバックホール回線として利用した基地局の導入によってエリアを補完することで、日本中の顧客にauの高速通信を提供できるという。

すでにKDDIは総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications：MIC)より実験試験局の交付を受けており、Starlinkの通信衛星と地上のインターネット網を接続するゲートウェイ局(地上局)をKDDIが所有および運営するKDDI山口衛星通信所に構築した。

KDDIおよびSpace Exploration Technologiesは品質および性能を評価するために、一連の技術検証を進めている。

KDDIは1963年に世界初の太平洋横断テレビ中継受信に成功してから50年にわたり災害時の臨時通信や船舶および航空機向け通信、国際映像伝送など日本の衛星通信の先駆者として国際通信の発展に貢献してきたという。

これからもKDDIは社会の持続的な成長に貢献する会社として強靭なネットワークを構築し、顧客に安定した通信を提供すると表明した。

KDDI