香港の中国移動香港、ミリ波5Gで実測2Gbps弱を記録
香港特別行政区の移動体通信事業者(MNO)であるChina Mobile Hong Kong (中国移動香港)でミリ波(mmWave)の第5世代移動通信システム(5G)を利用できることが分かった。
香港特別行政区では政府機関で電気通信分野の規制を司る通訊事務管理局(Communications Authority:CA)が周波数の割当を行う。
5G向けにミリ波の周波数として26GHz帯および28GHz帯を確保しており、行政審査の方法で割当することになった。
香港特別行政区には4社の移動体通信事業者が存在するが、China Mobile Hong Kongを含めた3社が26GHz帯もしくは28GHz帯の割当を求めたため、26GHz帯もしくは28GHz帯の割当を受けた。
China Mobile Hong Kongは28GHz帯で26950~27350MHzの400MHz幅を取得した。
28GHz帯では5Gの無線方式としてNR方式を導入しており、無線アクセスネットワーク(RAN)構成は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用している。
China Mobile Hong Kongは公式には商用では28GHz帯で5Gを提供していないと回答したが、28GHz帯の5Gの基地局を特定して試すと利用できた。
China Mobile Hong KongのプリペイドSIMカードで試しており、5G MySIMおよび5Gに対応したMobile Duckともに28Ghz帯の5Gを利用できることを確認した。
なお、28GHz帯の5Gの基地局は複数の場所で設置を確認したが、実際に通信できる場所は一部に限られていた。
下りの通信速度は実測で2Gbps弱を記録しており、China Mobile Hong Kongが提供するサブ6GHz帯(Sub6)の5Gで実現できる理論値を上回った。
NR Bandは理論値はFR2-1のn257もしくはn258で運用できるが、China Mobile Hong Kongはn257で運用している。
基地局を構成する無線装置は中国のHuawei Technologies (華為技術)製で、型式はHAAU5213 28000A、HAAU5222 28000A、HAAU5323 28000Aの3種類を確認した。
いずれもMassive MIMO (大規模MIMO)に対応したアンテナ一体型無線装置である。
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