AppleがWWDC 2017に韓国メディアを招待せず、接待禁止法抵触を懸念か
- 2017年05月27日
- Apple関連
米国のAppleは2017年6月5日~6月9日に開発者向け会議「WWDC 2017」を開催するが、AppleはWWDC 2017に韓国の報道関係者を招待していないことが分かった。
Appleは韓国の報道関係者を招待していない理由は明らかにしていないが、不正請託および金品などの授受の禁止に関する法律に抵触することを懸念したとの見方が強い。
韓国では2016年9月28日に接待禁止法とも呼ばれる不正請託および金品などの授受の禁止に関する法律が施行されており、公職者などの金品授受が大幅に制限された。
金品授受の制限は職務に関連しない場合も適用対象であり、公職者などの対象範囲には報道関係者や学校関係者も含まれる。
なお、フリーランスや個人のブロガーは適用対象外である。
金品授受には上限額が設定されており、上限額は食事が30,000韓国ウォン(約3,000円)、贈与物が50,000韓国ウォン(約5,000円)、慶弔費が100,000韓国ウォン(約10,000円)で、食物と贈与物を合わせて授受する場合は合計で50,000韓国ウォン、食物・贈与物・慶弔費を合わせて授受する場合は合計で100,000韓国ウォンとなっている。
そのため、Appleが高額な航空券などの交通費および宿泊費を負担して報道関係者を招待することは、不正請託および金品などの授受の禁止に関する法律に抵触する可能性がある。
韓国の国民権益委員会は主催者側が公式行事に必然的に伴う交通、宿泊、食事やそれに準ずる便宜を提供することは認めているが、公式行事として認定されるためには条件があり、WWDC 2017が条件を満たすかどうかは定かでない。
WWDC 2017のような事例では判例が存在しないため、外国企業が発表会などを開催時に韓国の報道関係者を招待することが不正請託および金品などの授受の禁止に関する法律に違反するかは明確でなく、韓国でも議論の対象となっているが、違反と判断される可能性もあるためAppleは招待を見送ったと思われる。
また、Appleは2017年9月にiPhoneの新製品を披露する発表会を開催すると思われるが、韓国の報道関係者は招待の対象から外れると予測されている。
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