エチオピアの携帯電話市場を外資に開放へ、VodafoneやMTNなどが関心か
- 2018年06月09日
- 海外携帯電話
エチオピア政府は電気通信分野などを外資企業に開放する方針を示したことが分かった。
エチオピアは人口が1億人を超える国であるが、閉鎖的で統制された国としても知られており、電気通信分野では国営のethio telecomが独占している。
しかし、与党のエチオピア人民革命民主戦線(Ethiopian People’s Revolutionary Democratic Front:EPRDF)は急速な成長を維持して輸出を強化するためには、経済改革が必要との認識を示し、その一環で国有企業を国内外の投資家に売却するという。
国内外の投資家に売却する可能性がある国有企業としては、ethio telecom、Ethiopia Airlines、Ethiopian Power、Maritime Transport and Logistics Corporationが含まれる。
エチオピア国内の電気通信、航空、物流の各分野は国有企業の独占状態にあるが、外資企業からの投資を受け入れ、経済および産業の発展や、高い失業率の改善を期待する模様である。
ethio telecomは加入件数ベースかつ法人格単位でアフリカ最大の移動体通信事業者(MNO)となった。
人口はアフリカ大陸でナイジェリアに次いで2番目に多いが、ナイジェリアでは移動体通信事業者が乱立して競争が激化する一方、エチオピアではethio telecomが独占している。
エチオピアは移動体通信サービスの人口普及率が55%程度と高くないが、人口が多く1社独占であるため、ethio telecomは多くの顧客を集めることができた。
そのethio telecomの通信設備は中国のZTE (中興通訊)が1社独占で納入する。
なお、人口が1億超で電気通信分野が1社独占の国は世界的にもエチオピアのみ、アフリカの国でも1社独占はジブチ、エリトリア、そしてエチオピアの3ヶ国にとどまり、エチオピアとその近隣の東アフリカ諸国に限られる。
ethio telecomには複数の外資企業が関心を示しており、アフリカで投資実績のある英国のVodafone Groupや南アフリカのMTN Groupがethio telecomへの投資を検討している模様である。
これまでより、Vodafone GroupやMTN Groupを含めた複数の国際的な電気通信事業者がエチオピアの電気通信分野への参入の機会を模索するためエチオピア国内に事務所を設けており、エチオピア人民革命民主戦線の方針転換を受けて参入に向けた動きが加速化すると思われる。
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