MCC:441はMNCを3桁化の可能性も
- 2019年04月15日
- 携帯電話総合
日本で国識別コード(Mobile Country Code:以下、MCC)が441の事業者識別コード(Mobile Network Code:以下、MNC)を3桁化する可能性が浮上した。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)において開催したIoT時代の電気通信番号に関する研究会で配布された資料から判明している。
SIMカードの発行に必要な電気通信番号(International Mobile Subscription Identity:以下、IMSI)は3桁のMCC、2桁または3桁のMNC、最大10桁の加入者識別コード(Mobile Subscriber Identification Number:MSIN)で構成されており、日本では総務大臣が電気通信番号の指定を行う。
MCCとMNCで構成されるIMSIの先頭の5桁または6桁が公衆陸上移動体ネットワーク番号(Public Land Mobile Network Number:以下、PLMN番号)となる。
国際電気通信連合(International Telecommunication Union:以下、ITU)は日本のMCCとして440および441を割当している。
MNCの2桁または3桁の桁数は国や地域の判断に委ねられており、日本では440と441ともにMNCは2桁となっている。
日本では2015年以降にMNCの新規指定が増加傾向にあり、指定できるMNCの枯渇を避ける観点から指定できるMNCの数を拡大する必要性が提起されている。
短中期的にはMNCの3桁化で対応し、長期的にはITUよりMCCの新規割当で対応する意見が出ている。
なお、ITUよりMCCの新規割当を受ける場合は、指定できるMNCの残数が20%の場合に限られる。
期間限定の指定となるThe Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games (公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)を除くと、2019年3月末時点でMNCの指定数は440で28、441で3となっている。
同一のMCCで2桁のMNCと3桁のMNCが混在して運用することは3GPP (3rd Generation Partnership Project)の標準上では推奨されていない。
ただ、441に関しては複数の事業者が近い将来にMNCの使用を終了する見込みを示しており、MCCの指定状況などを総合的に勘案すると、441を3桁化することが最も合理的との案がある。
なお、441のMNCとしてはWireless City Planningの441-00、SoftBankの441-01、UQ Communicationsの441-10が指定されている。
Wireless City Planningは441-10を廃止する予定はないが、実質的にプライベートネットワークのみで441-10を使用している。
SoftBankはPHSサービスで441-01を使用しているが、2020年7月末に終了する予定であり、その後は441-01を使用しない方針である。
なお、PHSテレメタリングサービスでは441-01を使用していないという。
UQ Communicationsは441-10を廃止する予定を示している。
441のMNCを3桁化する場合はすでに441のMNCの指定を受けている事業者の負担を留意する必要があり、さらなる精査を経て具体的な対応策が検討されると思われる。
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