シンガポールでは2020年に2社が5Gを導入へ
- 2019年05月07日
- 海外携帯電話
シンガポールの政府機関で電気通信分野の規制を担う情報通信メディア開発庁(Info-communications Media Development Authority:IMDA)は第5世代移動通信システム(5G)の導入のための周波数の割当計画を2019年5月7日付けで公表した。
情報通信メディア開発庁は公開協議を経て周波数の割当を実施するため、周波数の割当計画は最終決定ではないが、シンガポールにおける5G向け周波数の割当計画が判明している。
2020年に5Gを導入できるよう周波数の割当を実施する計画で、5Gの導入初期には3.5GHz帯と26GHz帯または28GHz帯を5G向けに割当する方針という。
3.5GHz帯はサブ6GHz帯では5Gで世界的に主流の周波数となり、26GHz帯から28GHz帯はミリ波(mmWave)では5Gで世界的に主流の周波数となる見込み。
情報通信メディア開発庁は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で策定されたNR Bandを考慮して、3.5GHz帯と26GHz帯または28GHz帯を割当する予定である。
まずは3.5GHz帯の割当を実施する予定で、制限ありの周波数と制限なしの周波数を含む100MHz幅を1ロット、制限なしの50MHz幅を1ロット、合計で2ロットを用意する。
なお、制限ありの周波数は干渉の問題から利用は屋内と地下に限定される。
異なる移動体通信事業者(MNO)に1ロットずつを割当する方針という。
さらに、3.5GHz帯の取得に成功した移動体通信事業者に対して、26GHz帯または28GHz帯を1の移動体通信事業者あたり800MHz幅を割当する予定である。
シンガポールの移動体通信事業者はSingtel Mobile Singapore、StarHub Mobile、M1、TPG Telecomの4社であるが、初期の段階では2社のみが5Gを導入できることになる。
3.5GHz帯を利用した5Gネットワークは3.5GHz帯の割当から24ヶ月以内に50%以上のカバレッジを実現し、28GHz帯を利用した5Gネットワークは28GHz帯の割当から12ヶ月以内に利用できるようにすることが条件として定められている。
28GHz帯はすぐに5Gで利用できるが、3.5GHz帯はすぐに利用できない場合がある。
3.5GHz帯はシンガポール、マレーシア、インドネシアなど、シンガポールとその近隣諸国では衛星通信で広く使用されており、5Gでの3.5GHz帯の利用には情報通信メディア開発庁とシンガポールの近隣諸国の規制当局で調整が必要となるほか、既存の免許人の移行も必要となる。
そのため、情報通信メディア開発庁としては2021年に5G向けに3.5GHz帯の完全な開放を目指すという。
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