NTTドコモ・AGC・エリクソン、28GHz帯のガラス一体型5Gアンテナで通信に成功
- 2019年06月10日
- docomo-総合
NTT DOCOMO、AGC、スウェーデンのEricssonの日本法人であるEricsson Japanは自動車や鉄道などの車室内や建物内における安定した第5世代移動通信システム(5G)による高速通信の実現に向けて28GHz帯で電波送受信ができるガラス一体型5Gアンテナで世界で初めて5G通信に成功したと発表した。
ガラス一体型5Gアンテナは小型かつ薄型の透明ガラスアンテナとなる。
28GHz帯のような高い周波数は従来のLTEなどで利用していた6GHz帯未満の周波数よりも直進性が強く、車室内や建物内で通信時に電波が弱まる傾向がある。
そこで、電波が弱まる前にガラス面に貼り付けられたガラス一体型5Gアンテナで電波を送受信し、安定かつ高速な5G通信が実現できるという。
ガラス一体型5Gアンテナは透明性が高いため、車両や建物に設置しても視野を遮らず、景観も損なわない特徴を有する。
実証実験は2019年4月22日から2019年5月28日にかけて行われた。
時速約30kmで走行中の実験用車両の窓ガラスにガラス一体型5Gアンテナを貼り付け、車室内における5Gの通信速度を検証したという。
なお、実証実験の実施場所は東京都墨田区周辺の市街地である。
商用化時に使用する帯域幅となる400MHz幅では、5Gの通信速度は下り最大3.8Gbps、基地局から半径約100mのエリアで平均1.3Gbpsの5G通信に成功した。
また、帯域幅は最大800MHz幅まで対応しており、800MHz幅では下り最大7.5Gbps、基地局から半径約100mのエリアでは平均2.5Gbpsの5G通信に成功したと説明している。
実証実験ではNTT DOCOMOが実証実験全体の企画や推進、5Gの室内および屋内のエリア設計、AGCがガラス一体型5Gアンテナの設計および開発、Ericssonが5Gの基地局および移動局の提供と運用を担当したとのことである。
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