フランス当局、5G向け周波数の割当で意見募集
- 2019年07月19日
- 海外携帯電話
フランスの政府機関で電気通信分野の規制などを担当する電子通信・郵便規制庁(Autorite de regulation des communications electroniques et des postes:ARCEP)は第5世代移動通信システム(5G)向けの周波数の割当に関する意見募集を開始した。
フランスではサブ6GHz帯の700MHz帯および3.5GHz帯、ミリ波(mmWave)の26GHz帯を5Gの展開に使用する計画である。
すでに700MHz帯の割当は完了しており、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式で利用中で、将来的に5GのNR方式に転用する。
3.5GHz帯と26GHz帯が割当されておらず、まずは3.5GHz帯の割当を実施すると案内している。
なお、26GHz帯は欧州各国で割当が進んでおらず、満たすべき技術的要件などの検討が進行中で、割当は時期尚早との見解を示した。
欧州で5Gを商用化した移動体通信事業者(MNO)はすべて3.5GHz帯を利用しており、それも踏まえて電子通信・郵便規制庁は3.5GHz帯を5Gのコアバンドと呼んでいる。
5G向けに3.5GHz帯を割当するために、3.5GHz帯の割当計画を公表している。
対象となる周波数は3400.0~3800.0 MHzの400MHz幅である。
NR方式を導入する場合、NR Bandはn77またはn78に該当するが、欧州ではn78が一般的であるため、n78を採用する見込み。
周波数オークションを通じて3.5GHz帯を割当する方針で、まずは基本となる40MHz幅を取得し、必要に応じて10MHz幅ずつを追加で取得できる方式とする。
1社あたり取得できる最小の帯域幅は基本の40MHz幅で、最大の帯域幅は100MHz幅と推定している。
2020年末までに2都市で3.5GHz帯を利用した5Gを商用化する必要があり、5Gの基地局数は2022年に3,000局、2024年に8,000局、2025年に12,000局、通信速度は240Mbps以上を要件として定める。
まずは都市部が5Gの恩恵を受けられる場所となる見込みであるが、都市部以外の地域も恩恵を受けられるようにするため、5Gを利用できる場所のうち20~25%は都市部以外にするよう求める方針である。
3.5GHz帯のライセンスは有効期間が15年間で、5年間の延長を可能とする。
3.5GHz帯の割当計画は最終決定ではなく、2019年7月15日から2019年9月4日まで割当計画に関する意見募集を実施し、寄せられた意見を踏まえて最終決定する。
したがって、意見募集の終了後に割当計画を固め、それから周波数の割当の手続きを進めることになる。
フランスの移動体通信事業者各社は2020年に5Gを商用化する見込み。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。