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OPPO・OnePlus・realmeをBBKグループに含めるのは適切なのか


中国のスマートフォンに関する記事でOPPOブランドの事業を行うGuangdong OPPO Mobile Telecommunications (OPPO広東移動通信:以下、OPPO)、OnePlusブランドの事業を行うOnePlus Technology (Shenzhen) (深圳市万普拉斯科技:以下、OnePlus)、realmeブランドの事業を行うRealMe Chongqing Mobile Telecommunications (RealMe重慶移動通信:以下、realme)、vivoブランドの事業を行うvivo Mobile Communication (維沃移動通信:以下、vivo)をまとめてBBK (步步高)グループと表記されることがよくある。

しかし、筆者としてはOPPO、OnePlus、realmeをBBKグループに含めることに違和感を覚えており、考え方を執筆してみることにする。

BBKグループの原点はBBK Electronics (広東步步高電子工業)で、1995年に設立された。

BBKグループは2003年に統括会社のBBK Communication Technology (步步高通信科技)を設立しており、しばらく経過してから組織再編でBBK ElectronicsはBBK Communication Technologyの完全子会社となった。

2010年にはBBK Communication Technologyがvivoを設立し、スマートフォンを含めた携帯端末事業に進出した。

なお、vivoが2019年より展開を開始したiQOOブランドはvivo自体が直接的に手掛けているため、子会社などではなくvivoのサブブランドと言える。

vivoはBBK Communication Technologyの完全子会社であるため、BBKグループの傘下であることは火を見るより明らかであるが、一方でOPPO、OnePlus、realmeはいずれもBBK Communication Technologyの傘下に属していない。

OPPOは2003年に設立されており、2004年にはOPPOを統括するGuangdong OPPO Electronics Industry (広東欧珀電子工業)を新設し、その後にOPPOはGuangdong OPPO Electronics Industryの子会社となった。

OPPOはギークをメインターゲットとした新ブランドとしてOnePlusブランドの立ち上げを決定し、OnePlusブランドの事業を展開する目的でGuangdong OPPO Electronics Industryが2013年にOnePlusを新設した。

Guangdong OPPO Electronics Industryは2015年に社名をGuangdong Ooujia Holdings (広東欧加控股)に変更しており、このGuangdong Ooujia HoldingsがOPPOグループの統括会社として機能する。

Guangdong Ooujia Holdingsの中文社名に含まれる「欧加」はOPPOブランドの中文表記である意味する「欧珀」とOnePlusブランドの中文表記である「一加」の組み合わせで、OPPOとOnePlusの事業を統括する持株会社としての位置付けを明確化する意図がある。

さらに、OPPOは2018年に入ってrealmeブランドを立ち上げた。

OnePlusは最初から別会社であったが、インドから展開を開始したrealmeブランドは当初は別会社ではなく、OPPOがサブブランドとして展開していた。

OPPOは工場を保有しているため、工場の稼働率なども考慮すると薄利でもそれなりの台数を売る必要があり、OPPOブランドの価値を落とさずにコストパフォーマンスに優れたスマートフォンを展開する目的でrealmeブランドを新設することになった。

インドで展開を開始したrealmeブランドも国際展開することになり、Guangdong Ooujia Holdingsが新会社としてrealmeを設立し、realmeブランドの事業をOPPOからrealmeに移管した。

したがって、OPPO、OnePlus、realmeはOPPOを中心とした3社を統括するGuangdong Ooujia Holdingsの傘下で、OnePlusとrealmeは中間持株会社を挟むが、実質的に兄弟会社の関係にあり、OPPO、OnePlus、realmeはOPPOグループとまとめることができる。

そして、重要な点はBBKグループを統括するBBK Communication Technologyと、OPPOグループを統括するGuangdong Ooujia Holdingsの間に資本関係がないことである。

BBK Communication Technologyに対する出資比率はBBK Electronicsの工会委員会が61.54%、Guangdong Ooujia Holdingsに対する出資比率は同社の工会委員会が61.08%で、いずれも従業員持株制度と言える制度を採る。

両社とも残りの40%弱は投資ファンドや自然人が所有するが、各出資者の間にも直接的な資本関係はなく、そもそも両社を支配する立場ではないため、さらなる言及は不要だろう。

2019年11月5日時点の両グループの出資構造は以下の図の通り(数字は出資比率、記載がない場合は100%)。



BBKグループの構造



OPPOグループの構造

元々、OPPOブランドは2001年にBBK Electronicsの音響機器分野のブランドとして立ち上げられ、その後に別会社としてOPPOが独立して独自の道を歩んだ経緯があり、OPPOもvivoも根源がBBK Electronicsであることは確かである。

そのためか、OPPOグループもBBKグループにまとめられるケースが多いが、登記情報から確認できる事実として、OPPOグループの各社はBBKグループを統括するBBK Communication Technologyの子会社でも関連会社でもなく、すなわちBBKグループの傘下ではない。

日経 xTECHやEngadget 日本版など情報通信技術分野を専門的に取り扱う商業媒体でさえOPPOやOPPOグループをBBKグループにまとめるような記述が見られるが、それが適切なのか再考する必要があるだろう。

ひとつ、日経ビジネスの記事を紹介しておくと、「過去の経緯から、OPPOがvivoとともにBBKグループの一員と表現されることもあるが、OPPO側は「経営上のつながりはない」としている。」と伝えている。

日経ビジネス

筆者自身、広東省東莞市に位置するOPPOの本社や本社併設の工場を訪問した経験があり、ColorOSやOnePlusの立ち上げも正式な発表前に聞いていたが、vivoとの関係は上記と同様の話を聞いており、この認識で正しいと考えている。

実際、OPPOとvivoの間で経営上のつながりがないことは確かで、そのうえに完全に競合関係にある。

OPPO、OnePlus、realmeはそれぞれターゲットが異なるが、OPPOとvivoはターゲットとする客層が近い。

また、OnePlusやrealmeのスマートフォンはOPPOまたはその子会社が所有する工場で製造しており、一部の製造者の表示を義務付けている国ではOnePlusやrealmeのスマートフォンの化粧箱にOPPOまたはその子会社の社名が表記されることもある。

このように、OPPO、OnePlus、realmeのOPPOグループ各社は経営資源を共有しているが、vivoは自社または子会社を通じて所有する工場でスマートフォンを製造するため、vivoのスマートフォンをOPPOの工場で製造することやその逆もない。

OPPOやOnePlusは欧州および大洋州では早期に第5世代移動通信システム(5G)に対応したスマートフォンを製品化できたが、中国では早期の投入を断念して5Gの商用化に間に合わず、一方でvivoは5Gの商用化に先立ち複数の5Gに対応したスマートフォンを投入するなど、中国の5GではOPPOグループとvivoでくっきりと明暗が分かれたように、基本的に技術面での協力もしていない。

スマートフォン分野ではOPPOとvivoがファイル転送機能に関する連盟として互伝連盟を立ち上げたが、それには立ち上げ当初よりBBK Electronicsとはまったく関係がないXiaomi Communications (小米通訊技術)も参加しており、むしろOPPOグループとvivoの協業はこの程度にとどまると言える。

余談ではあるが、ディスプレイ一体型指紋認証センサを提供するShenzhen Goodix Technology (深圳市匯頂科技)は顧客からの圧力を受けてその顧客に対する納入を優先したため、OPPOに対する納入が遅れて一時的にOPPOがサプライヤからShenzhen Goodix Technologyを排除した。

圧力をかけた顧客の社名こそ明らかにされていないが、vivoであることが有力とされており、複数の情報筋によると実際にそのようである。

製品を見ても競合関係にあることは明らかであるが、水面下では部品を巡る争奪戦も繰り広げている。

いくら根源が同じとはいえ同一の法人または自然人の傘下ではなく競合関係にあるため、OPPOグループはBBKグループに含めない方が適切であり、BBKグループの範囲はBBK Communication Technologyとその子会社および関連会社にすべきというのが筆者の考えである。

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