ロシアのRostelecom、Tele2 Russiaの完全子会社化を正式に発表
- 2019年11月15日
- 海外携帯電話
ロシアの政府系電気通信事業者であるRostelecomは同国のT2 RTK Holdingを完全子会社化すると正式に発表した。
T2 RTK Holdingに対する持分比率はスウェーデンのTele2 Russia Holdingが55.0%、Rostelecomが45.0%であるが、Tele2 Russia Holdingの持分すべてをRostelecomが取得し、RostelecomがT2 RTK Holdingを完全子会社化する予定である。
Rostelecomの完全子会社でロシアのMOBITELが保有するRostelecomの普通株式の10%との交換で10%、VTB Bankに対して1株あたり93.21ロシアルーブルで新規発行したRostelecomの普通株式の対価で27.5%、独立した鑑定人によって評価された金額で17.5%を取得し、合計で55%を取得することになる。
それぞれ金額は240億ロシアルーブル(約406億円)相当、660億ロシアルーブル(約1,117億円)、420億ロシアルーブル(約711億円)となり、合計で1,320億ロシアルーブル(約2,233億円)相当に達する。
なお、Tele2 Russia Holdingに対する持分比率はロシアのVTB Bankが50%、オランダのInvintelが40%、Bank Rossiyaとして事業を行うAB ROSSIYAが10%である。
スウェーデンのTele2は2013年にTele2 Russia HoldingをVTB Bankに売却しており、それに伴いロシアの移動体通信事業からは撤退した。
ただ、Tele2とはブランドライセンス契約を締結し、資本関係を解消後もTele2ブランドを継続している。
T2 RTK HoldingはRostelecomによる完全子会社化が完了後も独立した法人として維持し、既存のブランドであるTele2ブランドも維持する方針である。
T2 RTK Holdingは持株会社で、傘下の事業会社を通じてTele2ブランドで移動体通信事業を行う。
移動体通信事業を展開する事業会社はT2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSの3社となり、それぞれ事業展開の区域が異なり、実質的に地域ごとに連携する1の者とみなされる。
なお、T2 Mobileはクリミア半島やSaint-Petersburg TelecomおよびACOSの管轄区域を除いたロシア全土、Saint-Petersburg Telecomはサンクトペテルブルク連邦市、レニングラード州、ヴォログダ州、プスコフ州、ACOSは沿海地方を対象区域とする。
T2 RTK Holdingによる持分比率はT2 MobileとSaint-Petersburg Telecomが100%、ACOSが94.4456%となっている。
なお、T2 RTK Holding傘下の事業会社の合計の加入件数は2019年末までに4,400万件に達する見込みで、2019年上半期終了時点で占有率は17%まで成長したという。
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