ファーウェイ、米FCCを提訴
- 2019年12月07日
- 海外携帯電話
中国のHuawei Technologies (華為技術)は米国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)を提訴したと発表した。
これに先立ち、連邦通信委員会はユニバーサルサービス基金の補助金を使用してHuawei Technologiesおよび中国のZTE (中興通訊)から通信設備やサービスを購入することを不許可したことが分かっている。
連邦通信委員会は2019年11月22日付けでユニバーサルサービス基金の補助金を使用して国家安全保障上の脅威をもたらす企業の通信設備やサービスを購入することを禁止する規則案を採択し、Huawei TechnologiesおよびZTEが国家安全保障上の脅威をもたらす企業として名指しで指定された。
さらに通信事業者に対しては既存のHuawei TechnologiesおよびZTEの通信設備やサービスは取り外し、他社の通信設備やサービスと交換することも要求する方針という。
なお、ユニバーサルサービス基金の補助金は主にルーラルエリアにおける小規模な通信事業者の支援などに使われることが多い。
Huawei Technologiesは連邦通信委員会の決定を不当として、連邦通信委員会の決定の撤回を求めて2019年12月5日付けで米国第5巡回区控訴裁判所に訴訟を提起した。
Huawei Technologiesは連邦通信委員会がHuawei Technologiesに反論の機会を与えておらず、決定までの過程は適切でないと主張している。
連邦通信委員会の決定は米国憲法、連邦行政手続法、その他の法律に違反するとの考えを示しており、連邦通信委員会の決定の撤回を求めている。
また、連邦通信委員会の委員が主張するセキュリティ上の懸念を証明する証拠は提示されておらず、Huawei Technologiesや米国のルーラルエリアの通信事業者が提出した意見が無視されたことも問題視している。
米国では主要な通信事業者は基本的にHuawei TechnologiesおよびZTEから通信設備やサービスを購入していないため、連邦通信委員会の決定による影響はほとんど受けない見込み。
ただ、比較的低廉に導入できるHuawei TechnologiesおよびZTEの通信設備やサービスは米国のルーラルエリアの小規模な通信事業者で導入している場合がある。
小規模な通信事業者にとってHuawei TechnologiesおよびZTEから通信設備やサービスの調達が事実上不可となり、さらに取り外しや交換まで要求となれば、より重い負担を負うことになる。
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