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北朝鮮のkoryolink (高麗網)、3Gの免許取得から12周年

  • 2020年01月26日
  • DPRK


朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の移動体通信事業者(MNO)である「CHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)」は移動体通信事業の免許の取得から12周年が経過した。

2008年1月24日付けでCHEO Technology JV Companyは北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を担う逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)と「WCDMA 移動通信奉仕提供及び運営許可合意書」を締結し、これが事実上の移動体通信事業の免許となった。

CHEO Technology JV Companyは25年間にわたる第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式を使用した移動体通信事業の運営が認められている。

また、2012年12月までは移動体通信事業の独占権が付与され、2015年12月までは外国企業が資本参加する移動体通信事業者としては独占を維持することも約束された。

免許の取得に先立ち、2007年5月にエジプトのOrascom Telecom Holding (OTH)と逓信省が完全所有する国営企業のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)が合作企業としてCHEO Technology JV Companyを設立した。

出資比率はOrascom Telecom Holdingが75%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが25%である。

なお、Orascom Telecom Holdingの持分はスピンオフしたエジプトのOrascom Telecom Media and Technology Holding (OTMT)に譲渡、Orascom Telecom Media and Technology HoldingはOrascom Investment Holding (OIH)に社名変更しており、2020年1月24日時点ではOrascom Investment Holdingが75%、Korea Posts and Telecommunications Corporationの持分は変わりない。

CHEO Technology JV Companyは基地局の建設や各種試験を経て、2008年12月15日に北朝鮮の首都・平壌直轄市に位置する人民文化宮殿で記者会見を開催し、ブランド名をkoryolinkとして商用化した。

朝鮮語のブランド名として高麗網(고려망)も存在し、北朝鮮の社会主義国家建設の象徴である千里馬をモチーフとしたロゴを採用する。

記者会見の開催後には平壌市に位置する国際通信局(INTERNATIONAL COMMUNICATION CENTRE)で開業式典も開催しており、国際通信局に主要な業務拠点を設置している。

通信方式および周波数はW-CDMA方式の2.1GHz帯(Band I)で、北朝鮮では初の3Gを導入した。

国際連合安全保障理事会(United Nations Security Council)で採択された決議に基づき、北朝鮮関連の合弁事業などは一部を除いて原則として許可されていないが、Orascom Investment HoldingはCHEO Technology JV Companyに関する事業の継続の許可を取得したため、CHEO Technology JV Companyの事業は継続できる。



koryolinkのロゴ



国際通信局

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