ベトナムのViettelとVinSmartが自社開発の5G基地局を公開
- 2020年08月02日
- 海外携帯電話
ベトナムのViettel Group (軍隊工業通信グループ)の支店であるViettel High Technology Industries Corporation – Branch of Viettel Group (以下、Viettel High Technology Industries)およびベトナムのVingroupの子会社であるVinSmart research and manufactureは第5世代移動通信システム(5G)の基地局を公開したことが分かった。
ベトナムの政府機関で電気通信分野などの規制を担う情報通信省(Ministry of Information and Communications:MIC)傘下の報道機関が伝えた。
情報通信省の本部で開催したMake in Vietnam技術製品展において、Viettel High Technology IndustriesとVinSmart research and manufactureがそれぞれ独自に開発した5Gの無線機を展示したという。
Make in Vietnam技術製品展ではベトナム国内で製造した技術製品を展示しており、Viettel High Technology IndustriesとVinSmart research and manufactureが展示した5Gの無線機はいずれもベトナム国内で製造した。
Viettel High Technology Industriesはこれまでより5Gの無線機を公開しており、2020年1月17日にはViettel High Technology Industriesが開発した5Gの無線機で初めて通信試験に成功したことを発表していた。
VinSmart research and manufactureはVsmartのブランドを冠したスマートフォンの開発や製造を主要事業として展開してきたが、基地局の開発と製造に参入することを発表しており、Make in Vietnam技術製品展では初めて5Gの無線機を公開することになった。
ベトナムの一部の移動体通信事業者(MNO)はベトナム国内で製造した無線機を使用して、2020年10月より5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式に準拠した5Gサービスを商用化する予定という。
Viettel Groupは支店で移動体通信事業者のViettel Telecom Corporation – Branch of Viettel Group (以下、Viettel Telecom)を所有しており、Viettel High Technology Industriesが開発した5Gの無線機は少なくともViettel Telecomが採用することは決定的となっている。
支店は法人格を持たず、親会社のひとつの部門の扱いとなるため、移動体通信事業者が自社製の基地局を使用することになる。
Viettel GroupとVingroupは業務提携を締結しているため、Viettel TelecomはVinSmart research and manufactureが開発した5Gの無線機も採用する可能性が高い。
なお、Viettel Groupはベトナムの政府機関である国防省(Ministry of National Defence:MOD)が完全所有し、ベトナム共産党中央軍事委員会(Central Military Commission of the Communist Party of Vietnam)の指導に基づき運営する国営企業で、ベトナム政府の政令では国防省が命じた政治的な義務などを遂行しなければならないと規定された特別な存在で、Viettel Groupの動きはベトナム政府の国策が反映されている。
Make in Vietnam技術製品展では基地局のほかに携帯端末も展示しており、VinSmart research and manufactureは開発した5Gに対応したスマートフォンとしてVsmart Aris 5Gを初めて公開したことも分かっている。
Vsmart Aris 5Gの正式な発表は改めて実施する予定であるが、NR方式で通信できる状態の実機を展示した。
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