フィリピンのSmartが日本で5Gローミングを開始、対象事業者はNTTドコモ
フィリピンのPLDTの完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるSmart Communicationsは日本における国際ローミングで第5世代移動通信システム(5G)の提供を開始した。
2021年4月13日よりSmart Communicationsの加入者は日本における国際ローミングで5Gを利用できる。
対象の移動体通信事業者はNTT DOCOMOである。
国際ローミングの料金プランとして様々なパッケージを提供しているが、GigaRoam Japanの場合は料金が1,299フィリピンペソ(約2,900円)、データ通信容量が3GB、有効期間が10日間となる。
なお、PLDTにはNTT DOCOMOが資本参加しており、PLDTに対するNTT DOCOMOの持分比率は8.56%となっている。
また、Smart CommunicationsおよびNTT DOCOMOはいずれもCONEXUS Mobile Allianceに加盟しており、CONEXUS Mobile Allianceに加盟する移動体通信事業者の間では国際ローミングに関する連携を深めている。
Smart CommunicationsおよびNTT DOCOMOはいずれも5Gの無線方式としてNR方式を採用し、無線アクセスネットワーク(RAN)構成はノンスタンドアローン(NSA)構成のOption 3で運用しており、周波数は部分的に一致する。
Smart Communicationsは3.5GHz帯を使用しており、将来的に700MHz帯および2.5GHz帯も使用を開始する計画である。
NTT DOCOMOは3.5GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯を使用している。
NR Bandは700MHz帯がFR1のn28、2.5GHz帯がFR1のn41、3.5GHz帯がFR1のn78、4.5GHz帯がFR1のn79、28GHz帯がFR2のn257となる。
n78はSmart CommunicationsおよびNTT DOCOMOが共通して採用するが、フィリピンではn257に対応した携帯端末は正規に流通しておらず、n79に対応した携帯端末も限定的で、さらにNTT DOCOMOではn78を使用していない5Gの提供エリアが存在することに留意しておきたい。
Smart Communicationsは2021年2月22日に国際ローミングで5Gの提供を開始した。
最初は韓国で提供していたが、対象の国および地域を順次拡大している。
これまでに、韓国のほかに中国本土、台湾、豪州(オーストラリア)、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、バーレーン、クウェートにおける国際ローミングで5Gを提供しており、Smart Communicationsが国際ローミングで5Gを提供する国および地域としては日本が9番目となる。
Smart Communicationsは国際ローミングで5Gを利用できる国および地域をさらに拡大する方針である。
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