豪州のOptus、2022年4月に2.1GHz帯の3Gを終了へ
- 2021年05月05日
- 海外携帯電話
豪州(オーストラリア)の移動体通信事業者(MNO)であるOptus Mobileは2.1GHz帯の周波数を使用した第3世代移動通信システム(3G)の提供を終了すると発表した。
2022年4月下旬より通信網の更新を開始し、3Gで使用する2.1GHz帯を第4世代移動通信システム(4G)および第5世代移動通信システム(5G)で使用するという。
これにより、Optus Mobileは2022年4月をもって2.1GHz帯では3Gの提供を終了することになる。
Optus Mobileは900MHz帯および2.1GHz帯のデュアルバンドで3Gを提供しているが、2022年5月以降は900MHz帯で3Gを維持する計画である。
Optus Mobileによると過去12ヶ月間で5Gに対応した携帯端末が大幅に増加し、5Gを利用する顧客も増加しているという。
さらにデータ通信量が大幅に増加していることも認識しており、データ通信の需要の増大に対応するためには通信網の進化が必要としている。
通信網の進化には2.1GHz帯を転用して次世代技術の導入が重要であるため、2.1GHz帯を4Gおよび5Gに転用することは通信網の進化のための重要なステップと位置付けている。
影響を受ける顧客のことを考慮して4Gまたは5Gに対応した携帯端末にアップグレードするために十分な期間を確保する目的で、2.1GHz帯で3Gの提供を終了する12ヶ月前に通知したことも付け加えている。
Optus Mobileはすでに第2世代移動通信システム(2G)の提供を終了しており、4Gまたは5Gに非対応の携帯端末またはSIMカードを利用している場合、2022年5月以降は一部の地域で携帯通信サービスを利用できない事象の発生が予想される。
4Gまたは5Gを利用するためには携帯端末の買い替えのほかにSIMカードの交換が必要となる場合があるため、4Gまたは5Gに非対応の古いSIMカードを利用する顧客には個別に連絡するなど、影響を受ける顧客に対してアップグレードを支援するという。
Optus Mobileの加入者に加えてOptus Mobileの回線を使用する仮想移動体通信事業者(MVNO)や国際ローミングでOptus Mobileの回線を使用する場合も影響を受けると対象となる。
なお、Optus Mobileは3G、4G、5Gを提供している。
通信方式はすでに提供を終了した2GではGSM方式を採用し、提供中の3GはW-CDMA方式、4GはLTE方式、5GはNR方式を運用する。
すでに2.1GHz帯の一部はLTE方式でも使用しているが、NR方式では使用していない状況である。
2.1GHz帯はW-CDMA方式では世界的に最も使用されている周波数で、豪州本土でもOptus Mobileを含めたすべての移動体通信事業者がW-CDMA方式で使用していたが、すでにOptus Mobile以外の移動体通信事業者はW-CDMA方式では使用を終了した。
豪州ではTelstraが2024年6月に3Gの提供を終了する予定を正式に発表しているが、Optus Mobileは3Gの提供の終了に関しては計画を発表していない。
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