ノキアがフィリピンのDITOに5G基地局を供給、ミンダナオ島で使用
- 2021年06月05日
- 海外携帯電話
フィンランドのNokiaはフィリピンの移動体通信事業者(MNO)であるDITO Telecommunity Corporationより第5世代移動通信システム(5G)を展開するための通信機器ベンダとして選定されたことを発表した。
NokiaはDITO Telecommunity Corporationが5Gを導入するために、基地局を構成する無線アクセスネットワーク(RAN)の通信機器を供給することになる。
大規模MIMO (Massive MIMO)ソリューションを含めたNokiaが展開するAirScale製品を提供する計画である。
フィリピンで2番目に大きい島であるミンダナオ島で高速、大容量、低遅延を実現する5Gを顧客に提供すると同時に、コストの削減も支援すると表明している。
DITO Telecommunity Corporationは第4世代移動通信システム(4G)の無線アクセスネットワークの通信機器でもNokiaを採用しており、5Gでも引き続きNokiaを採用することになった。
なお、DITO Telecommunity Corporationは2021年3月8日の12時(フィリピン標準時)に携帯通信サービスを商用化した。
まずは4GのLTE方式を導入しており、無線アクセスネットワークの通信機器はマニラ首都圏およびルソン島北部では中国のHuawei Technologies (華為技術)、ルソン島南部およびビサヤ諸島では中国のZTE (中興通訊)、ミンダナオ島では中国のNokia Shanghai Bell (上海諾基亜貝爾)より調達していることを公表している。
Nokia Shanghai BellはNokiaの子会社で、フィリピンではフィリピン法人のNokia Shanghai Bell Philippinesを通じて事業を行う。
そのため、NokiaはNokia Shanghai Bell Philippinesを通じてDITO Telecommunity Corporationに通信機器を供給していると考えられる。
DITO Telecommunity CorporationはフィリピンのUdenna Corporationと中国のChina Telecommunications (中国電信集団)の合弁会社である。
持分比率はUdenna Corporationが子会社を通じて合計で60%、China Telecommunicationsが40%となっている。
China Telecommunicationsは子会社を通じて中国およびマカオ特別行政区で移動体通信事業者として携帯通信事業を展開しており、携帯通信事業の実績は豊富と言える。
DITO Telecommunity Corporationの携帯通信事業では技術面でChina Telecommunicationsの貢献度が高く、無線アクセスネットワークの通信機器は中国の事業会社を通じて調達している。
5Gを導入する詳細な時期に関しては発表していない。
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