LGエレクトロニクスがスマホ製造を終了、中国とブラジルの工場は閉鎖も
- 2021年06月02日
- Android関連
韓国のLG Electronics (LG電子)は2021年5月31日をもってスマートフォンをはじめとする携帯端末の製造を終了した。
LG Electronicsの理事会は2021年4月5日に携帯端末事業を中心とするMC (Mobile Communications)事業本部の営業の停止を承認し、2021年7月31日をもって携帯端末事業から撤退することになった。
2021年7月31日をもって携帯端末事業から撤退するが、スマートフォンをはじめとした携帯端末の製造は2021年5月末に終了することも同時に案内していた。
携帯端末事業から撤退を決定後も移動体通信事業者(MNO)などの取引先と約束した携帯端末を供給するために2021年5月末まで携帯端末の製造は継続していたが、2021年5月末をもって携帯端末の製造を終えた。
LG Electronicsの工場はベトナムのハイフォン市およびブラジルのサンパウロ州タウバテ市に所在する工場で最後まで携帯端末を製造した。
ハイフォン市ではLG Electronicsのベトナム法人であるLG Electronics Vietnam Hai Phongが工場を運営しており、携帯端末の製造ラインは2021年6月1日より家電製品の製造ラインに順次変更する。
ハイフォン市の工場では当初より家電製品を中心に製造しており、携帯端末の製造の開始は2019年後半と2年にも満たない。
LG Electronicsは韓国の京畿道平沢市で携帯端末を製造していたが、製造費を削減するため目的で2019年後半に平沢市からハイフォン市に携帯端末の製造機能を移転した経緯がある。
当初より家電製品を中心に製造していることから、ハイフォン市の工場は携帯端末の製造の終了に伴う影響は少ない。
ただ、タウバテ市の工場では携帯端末を中心に製造しており、携帯端末の製造の終了に伴い閉鎖することになった。
タウバテ市の工場では携帯端末のほかにパソコンやモニタも製造しているが、携帯端末以外の製造機能はアマゾナス州の州都・マナウス市の工場に移転する計画で、すでに計画はブラジル政府の承認も取得している。
事実上、タウバテ市の工場を閉鎖してマナウス市の工場に統合することになる。
タウバテ市およびマナウス市の工場はいずれもLG Electronicsのブラジル法人であるLG Electronics do Brasilが運営しており、マナウス市では1995年に家電製品を製造する目的で工場を開設し、タウバテ市の工場は2005年に稼働を開始した。
中国ではLG Electronicsが中国のInspurグループを構成する会社と合弁事業として工場を開設しており、山東省煙台市ではInspur LG Digital Mobile Communications (浪潮楽金数字移動通信)、山東省青島市ではQingdao LG Inspur Digital Communication (青島楽金浪潮数字通信)が工場を運営してきた。
いずれも持分比率はLG Electronics側が合計で70%となり、内訳はLG Electronicsが60%、LG Electronicsの中国法人であるLG Electronics (China) (楽金電子(中国))が10%である。
残りは中国のInspur Software (浪潮軟件)が完全子会社を通じてInspur LG Digital Mobile Communications、香港特別行政区のInspur International (浪潮國際)が完全子会社を通じてQingdao LG Inspur Digital Communicationの30%を保有する。
しかし、外部環境の変化と市場競争の激化を理由として、Inspur Internationalは2021年2月8日付けで青島市の工場に関して2021年3月に携帯端末の製造および操業を終了する予定を発表し、Inspur Softwareは2021年2月9日付けで煙台市の工場に関して携帯端末の製造を終了したことを発表した。
そのため、中国の工場はいずれも携帯端末の製造を終了しており、青島市の工場は閉鎖も決定している。
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