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台湾の亞太電信がMNOとして3.5GHz帯で5Gを提供開始、遠傳と共有



台湾の移動体通信事業者(MNO)であるAsia Pacific Telecom (亞太電信)は3.5GHz帯の周波数を使用して移動体通信事業者として5Gの提供を開始した。

Asia Pacific Telecomは2020年10月22日に3.5GHz帯および28GHz帯の周波数を使用して5Gの提供を開始したが、3.5GHz帯は台湾の移動体通信事業者であるFar EasTone Telecommunications (遠傳電信)から卸提供を受ける仮想移動体通信事業者(MVNO)として5Gを提供してきた。

28GHz帯の5GはAsia Pacific Telecomが整備したが、台湾では28GHz帯の5Gに対応した携帯端末が正規に流通しておらず、一部の販売店などで5Gを経由した無線LANを提供する形式で28GHz帯の5Gを活用することになった。

Asia Pacific TelecomとFar EasTone TelecommunicationsはFar EasTone Telecommunicationsが取得した3.5GHz帯の80MHz幅を共有することで2020年9月4日に合意しており、周波数の共有を実現するために準備を進めてきた。

2021年3月3日には台湾の政府機関である国家通訊伝播委員会(National Communications Commission:NCC)、2021年8月4日に台湾の政府機関である公平交易委員会(Fair Trade Commission:FTC)が周波数の共有を承認した。

周波数の共有に必要なすべての規制当局の承認を取得できたため、Asia Pacific Telecomは仮想移動体通信事業者として卸提供を受ける形式ではなく、2021年8月12日より移動体通信事業者として周波数を共有する形式で3.5GHz帯の周波数を使用して5Gの提供を開始することになった。

5Gの無線方式はNR方式で、3.5GHz帯のNR BandはFR1のn78である。

マルチオペレータコアネットワーク(MOCN)を採用して周波数および通信設備の一部を共有しており、それぞれの移動体通信事業者が独立して構築および運用するコアネットワークに直結する無線アクセスネットワーク(RAN)を共有することになる。

無線アクセスネットワークはスウェーデンのEricssonより調達している。

なお、台湾では国家通訊伝播委員会が5G向け周波数として1.8GHz帯、3.5GHz帯、28GHz帯の割当を実施したが、5Gの導入初期に主流の周波数として活用される3.5GHz帯は人気が集中して入札額が上昇した。

そこで、Asia Pacific Telecomは3.5GHz帯の取得を断念し、3.5GHz帯を取得した移動体通信事業者と提携する方向に切り替えた。

このような経緯で最終的にFar EasTone Telecommunicationsと20年間にわたり周波数を共有することになった。

国家通訊伝播委員会は周波数の使用効率を高め、移動体通信技術の発展に貢献すると肯定的な見解を示している。

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