5G対応のiPhone、アンテナピクト表示に5G UCを追加
- 2021年09月25日
- Apple関連
米国(アメリカ)のAppleは第5世代移動通信システム(5G)に対応したiPhoneのアンテナピクトの表示に5G UCを追加したことが分かった。
これまで、5Gに対応したiPhoneのアンテナピクトの表示としては5G、5G+、5G UWが存在したが、新たに5G UCが加わることになった。
米国以外では基本的に5Gを使用しているが、米国では移動体通信事業者(MNO)と周波数に応じて5G、5G+、5G UW、5G UCも使用する。
新たに追加した5G UCは米国の移動体通信事業者であるT-Mobile USA向けとなる。
T-Mobile USAは5Gの無線方式としてNR方式を導入している。
NR BandはFR1のn41およびn71に加えて、FR2のn260およびn261を使用するほか、将来的にFR2のn258も使用を開始する予定である。
600MHz帯の低い周波数を使用するn71では広範なカバレッジを実現できるため、Extended Range (XR) 5Gと呼称しているが、帯域幅が狭く通信速度は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と同等にとどまる。
一方で、n41、n258、n260、n261は広範なカバレッジの実現は難しいが、広い帯域幅を使用して高速大容量通信を実現できるため、Ultra Capacity (UC) 5Gと呼称している。
T-Mobile USAでは周波数に関係なくNR方式に接続時はアンテナピクトの表示を5Gで統一していたが、高速大容量通信を実現できるn41、n258、n260、n261は5G UCに変更することになった。
n71は引き続き5Gで変わりない。
なお、米国の移動体通信事業者でVerizon Wirelessとして展開するCellco Partnershipは5Gおよび5G UWを採用する。
通信速度がLTE方式と同等で広範なカバレッジを実現するFR1のn2、n5、n66を5G Nationwide、カバレッジは限定的で高速大容量通信を実現するn260およびn261を5G Ultra Widebandとして展開している。
アンテナピクトは5G Nationwideでは5Gと表示するが、5G Ultra Widebandでは5G UWとなる。
2021年12月にはFR1のn77も使用を開始する予定で、n77では広い帯域幅を使用して高速大容量通信を実現できることから、5G Ultra Widebandとして展開する計画である。
米国の移動体通信事業者であるAT&T Mobilityは5Gおよび5G+を使用している。
通信速度がLTE方式と同等で広範なカバレッジを実現するn5では5Gとなり、カバレッジは限定的で高速大容量通信を実現できるn260を5G+と表示する。
アンテナピクトの表示は確定していないが、AT&T Mobilityは将来的にn77を導入することも決定している。
米国の大手の移動体通信事業者は高速大容量通信を実現できる周波数ではAppleと協力して表示を変更していることになる。
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