米国版のiPhone 16eもミリ波5Gは非対応に
- 2025年02月20日
- Apple関連
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米国(アメリカ)のAppleはスマートフォン「iPhone 16e」を発表した。
これまで、第5世代移動通信システム(5G)に対応したiPhoneはiPhone SE (第3世代)を除いてミリ波(mmWave)の5Gに対応した型番も用意していたが、iPhone 16eではiPhone SE (第3世代)と同様にミリ波の5Gに対応した型番は用意していない。
通信モデムの詳細な仕様までは判明していないが、iPhone 16eはiPhone SE (第3世代)と同様に廉価機種に相当するため、ミリ波の5Gの重要度や開発費などを考慮してミリ波の5Gは非対応としたと思われる。
ミリ波の5Gに対応したiPhoneは基本的に米国で販売しており、一部は米自治領プエルトリコでも展開する。
基本的には米国向けにミリ波の5Gを実装してきたが、米国ではミリ波の5Gは重要度が低下している。
米国では大手の移動体通信事業者(MNO)でVerizonとして携帯通信事業を行うCellco Partnershipが5Gの導入初期にミリ波の周波数で5Gを展開したため、ミリ波の5Gに対応することが必須となっていた。
ミリ波の次は低周波数で5Gを展開したが、低周波数の5Gは通信速度が第4世代移動通信システム(4G)と同等で、5Gの高速通信を実現できないため、引き続き高速通信を実現できるミリ波の5Gの実装が求められた。
しかし、Cellco Partnershipは高速通信を実現できるCバンドを取得したため、カバレッジの確保もミリ波より容易なCバンドで5Gを広範に展開することになった。
もはやCellco Partnershipではミリ波の5Gの実装を必須としておらず、米国ではミリ波の5Gの重要度が低下している。
そのため、Appleでは近年はiPhoneを含む複数の製品で米国向け型番でもミリ波の5Gの実装を見送っている。
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