ZTEがイランや北朝鮮への不正輸出で米国政府と和解に達する、和解金は約1017億円に
- 2017年03月08日
- 海外携帯電話
中国のZTE (中興通訊)と米国の政府機関である商務省および財務省は、ZTEやZTEの子会社および関連会社と米国の関連当局が制裁違反に関して和解に達したと発表した。
なお、以下からZTEやZTEの子会社および関連会社を総称してZTEと表記する。
米国政府はイランや朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)などに対する制裁の一環でイランや北朝鮮などを仕向地または仕出地とする米国製品または米国製品が組み込まれた製品の輸出入など取引を厳しく制限しているが、ZTEはイランとの取引で制裁に違反していることが発覚した。
ZTEに対して米国政府は米国製品の輸出規制を行う制裁措置を発動したが、その後にZTEが米国政府の捜査に協力することを条件として制裁措置の発動猶予期間を設定していた。
制裁措置の発動猶予期間は4度の延長を実施し、4度目は2017年3月29日が期限となっていたが、ZTEは和解金を支払うことで商務省と合意した。
和解金の内訳は商務省に対して6億6,100万米ドル(約754億円)、犯罪行為に対する罰金が約4億3,000万米ドル(約490億円)、財務省傘下の外国資産管理局に対して約1億100万米ドル(約115億円)、合計で約11億9,200万米ドル(約1,359億円)となるが、商務省に対する支払いのうち約3億米ドル(約342億円)は7年間にわたり違反行為がなければ支払いは不要とするため、実際にZTEが支払う金額は約8億9,200万米ドル(約1,017億円)となる。
なお、厳密な金額は犯罪行為に対する罰金が430,488,798米ドル、外国資産管理局への支払いが100,871,266米ドル、ZTEが支払う金額は892,360,064米ドルである。
当初はイランとの取引で制裁措置が発動されたが、イランに加えて北朝鮮との取引も確認されており、米国政府が制裁違反と認めたZTEの取引は2010年1月から2016年1月にわたり251件に達した。
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