パレスチナの携帯電話事業者が近く3Gを導入へ
- 2017年05月01日
- 海外携帯電話
パレスチナの移動体通信事業者は近く第3世代移動通信システム(3G)を導入することが分かった。
パレスチナの政府機関で電気通信分野を管轄する電気通信・情報技術省(Ministry of Telecommunications and Information Technology)はヨルダン川西岸において、パレスチナの移動体通信事業者に対して3Gの導入を認めることでイスラエルの政府機関で電気通信分野を管轄する通信省(Ministry of Communications)と最終合意に達したと発表した。
また、電気通信・情報技術省はパレスチナの移動体通信事業者であるPalestine Cellular CommunicationsおよびWataniya Palestine Mobile Telecommunicationsに対して、2017年4月から6ヶ月以内に3Gを導入するよう要請した。
パレスチナは大半がイスラエルの占領下にあり、イスラエルの移動体通信事業者はパレスチナに侵入して移動体通信事業を手掛けるどころか、すでに3Gや第4世代移動通信システム(4G)も導入している。
一方、イスラエルが抑圧するパレスチナの移動体通信事業者には第2世代移動通信システム(2G)のみ導入が認められた。
イスラエルの移動体通信事業者は2004年より3Gを順次導入しており、電気通信・情報技術省はパレスチナの移動体通信事業者が3Gを導入するために、2006年より通信省と協議を開始した。
協議の開始から10年以上の時を経て、ようやくパレスチナの移動体通信事業者が3Gを導入することになる。
パレスチナの移動体通信事業者は2.1GHzを3Gで使うことになり、2.1GHz帯の10MHz幅をパレスチナの移動体通信事業者専用で割り当て、2.1GHz帯の10MHz幅をイスラエルの移動体通信事業者であるCellcom IsraelおよびPelephone Communicationsと共有する。
Wataniya Palestine Mobile Telecommunicationsの親会社であるカタールのOoredooは3Gの導入に関して言及しており、2017年第1四半期の業績発表においてWataniya Palestine Mobile Telecommunicationsがガザ地区でも3Gを導入できるよう協議を進めていることを明らかにした。
なお、Wataniya Palestine Mobile Telecommunicationsの持ち株比率はクウェートのNational Mobile Telecommunicationsが48.45%、パレスチナのPalestine Investment Fundが34.03%、17.52%が浮動株となり、OoredooはNational Mobile Telecommunicationsの株式92.1%を保有するため、OoredooによるWataniya Palestine Mobile Telecommunicationsの持ち株比率は間接的に44.6%出資となる。
National Mobile TelecommunicationsはWataniya Palestine Mobile Telecommunicationsの議決権51%以上を保有するため、OoredooはWataniya Palestine Mobile Telecommunicationsを支配が及ぶ子会社と認識している。
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