ロシアのRostelecomがロゴを変更、戦略転換を反映
- 2018年10月09日
- 海外携帯電話
ロシアの通信事業者であるRostelecomはロゴを変更した。
2011年から使用してきたロゴを2018年9月25日付けで変更し、新たな戦略のもとで歩む方針を明らかにした。
Rostelecomはロシア政府傘下の連邦国家資産管理局(Federal Agency for State Property Management)やVnesheconombankが合計で普通株式の過半を保有するロシア政府系企業である。
長らく長距離電話や国際電話を主要事業としたことから、電話を当てる耳をイメージしたロゴで展開してきた。
しかし、長距離電話や国際電話のみならず、新たなデジタルサービスに事業拡大する戦略に変更しており、その戦略転換を反映して前進とデジタル技術の発展を込めたデザインのロゴに刷新した。
Rostelecomは直接的には移動体通信事業は手掛けていないが、T2 RTK Holdingを通じて移動体通信事業者(MNO)にも出資している。
T2 RTK Holdingへの出資比率はスウェーデンのTele2 Russia Holdingが55%、Rostelecomが45%となり、またTele2 Russia Holdingへの出資比率はロシアのVTB Bankが50%、その他の投資家が50%となっている。
なお、連邦国家資産管理局はVTB Bankの普通株式の60.9%も保有する。
T2 RTK Holdingは持ち株会社であり、事業会社で移動体通信事業者のT2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSを通じて移動体通信事業を手掛ける。
T2 Mobile、Saint-Petersburg Telecom、ACOSはいずれもTele2ブランドを展開し、地域ごとに連携する移動体通信事業者となる。
営業範囲はT2 Mobileが一部地域を除いたロシア全土、Saint-Petersburg Telecomがサンクトペテルブルク連邦市およびレニングラード州、ヴォログダ州、プスコフ州、ACOSが沿海地方(プリモルスキー地方)となり、T2 RTK Holdingによる持分比率はT2 MobileとSaint-Petersburg Telecomが100%、ACOSが94.4456%である。
過去にTele2 Russia HoldingにはスウェーデンのTele2が出資していたが、Tele2との資本関係はすでに解消しており、ブランド提携の契約に基づいてTele2ブランドを継続している。
また、Rostelecomはスマートフォン向けOSの開発にも参画しており、Sailfish Mobile OS RUSの開発を担うロシアのOpen Mobile PlatformおよびロシアのVotronの株式をそれぞれ75%ずつ保有する。
Sailfish Mobile OS RUSはSailfish OSの開発を担うフィンランドのJollaとライセンス契約を締結し、Sailfish OSベースとしてロシア向けにカスタマイズされたスマートフォン向けOSとして開発を進めており、実質的にロシア国産OSに近い位置付けを狙っている。
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