米領グアムと米自治領北マリアナ諸島でFirstNetの提供を開始
- 2020年06月10日
- 海外携帯電話
米国の移動体通信事業者(MNO)であるAT&T MobilityはFirstNetを太平洋地域の米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島に拡大したと発表した。
すでに米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島でFirstNetの提供を開始しているという。
FirstNetは米国の初動対応者ネットワーク庁(First Responder Network Authority)が米国領土全体で提供するLTE方式に準拠した公共安全用通信である。
カバレッジを重視することから周波数は700MHz帯を使用しており、LTE BandはBand 14に該当する。
FirstNetの整備事業は主に警察、消防、救急隊員などの初動対応者(ファーストレスポンダー)が業務で確実に利用できるネットワークを整備する目的があり、FirstNetの名称は整備事業の目的に由来している。
初動対応者ネットワーク庁は米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration:NTIA)が電気通信情報局内の独立機関として設立した。
FirstNetの整備事業は官民連携事業としてAT&T Mobilityと連携しており、ネットワークの構築は原則としてAT&T Mobilityが担当している。
米国領土全体、すなわちコロンビア特別区、50の州、5の地域でネットワークを構築する必要があり、AT&T Mobilityの営業区域ではAT&T Mobilityがネットワークを構築する義務を負う。
ただ、米国領土の5の地域のうち3の地域はAT&T Mobilityの営業区域外で、AT&T Mobilityはネットワークの構築が困難なため、AT&T Mobilityが選定した移動体通信事業者がネットワークを構築する。
AT&T Mobilityの営業区域外の3の地域に含まれる米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島ではいずれもNTT DOCOMOの完全子会社で米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島の移動体通信事業者であるDOCOMO PACIFICが選定された。
DOCOMO PACIFICはAT&T MobilityのFirstNetディーラープログラムの認定も受けており、すでに初動対応者に対してFirstNetのサービスを販売および提供しているという。
なお、米領グアムと米自治領北マリアナ諸島は異なる行政区画で、米領グアムには4社、米自治領北マリアナ諸島には2社の移動体通信事業者が存在する。
米自治領北マリアナ諸島を営業区域とする2社はいずれも米領グアムも営業区域としており、2社のうちの1社がDOCOMO PACIFICである。
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