レバノンのAlfa、電力不足が深刻化するも通信網は正常稼働と案内
- 2020年07月15日
- 海外携帯電話
レバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして展開するMobile Interim Company 1 (MIC1)はモバイルネットワークが正常に稼働していることを案内した。
これまでに、レバノンでは長時間にわたる停電が広範囲に発生した影響で一部の基地局が稼働を停止し、モバイルネットワークの維持に支障をきたしていると伝えられていた。
モバイルネットワークの維持に関する外部からの懸念を受けて、Mobile Interim Company 1は困難な運用条件にもかかわらず、レバノン全土でモバイルネットワークが稼働していると公式声明を発表するに至った。
困難な運用条件下にあることは認めつつ、モバイルネットワークの稼働は正常であると明確化している。
Mobile Interim Company 1の担当部門および基地局に対する電力供給などを担当するレバノンのPowerTechがモバイルネットワークの維持に努めており、レバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications)などともモバイルネットワークの維持に向けて連携する方針を示した。
また、レバノンでは政府に対する大規模な抗議行動が続く中で、国有企業の移動体通信事業者を実質的な政府組織とみなして抗議の対象とする動きもあり、一部の地域では基地局の整備を妨げる行為が発生しているという。
基地局の整備に従事する人員が基地局の設置場所に到達できない事象も発生した模様で、基地局の整備に係る作業には協力的な態度を取るよう呼びかけている。
レバノンでは電力不足が深刻化して停電時間が拡大しており、一部の基地局は送電網から電力供給を受けられず、ディーゼル発電機で稼働を維持していることが分かっている。
ただ、レバノンではディーゼル発電機の燃料は高額な輸入に頼っており、外貨不足とレバノンポンド(LBP)の大幅な下落が進む中で、輸入も困難となる可能性が指摘されている。
電力事情やレバノン経済の深刻化が重なり、モバイルネットワークへの影響が懸念されている状況にある。
レバノンの国を取り巻く状況が改善する兆しはまったく見えず、移動体通信事業者の努力だけで諸問題を解決することは難しいと思われる。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。