スリランカのDialog Axiata、5G国際ローミングを提供開始
- 2020年11月11日
- 海外携帯電話
マレーシアのAxiata Groupの子会社でスリランカの移動体通信事業者(MNO)であるDialog Axiataは国際ローミングで第5世代移動通信システム(5G)の提供を開始した。
まずは3の国と地域を対象としており、具体的には中国、香港特別行政区、台湾における国際ローミングで5Gを利用できる。
対象の移動体通信事業者(MNO)は中国がChina Mobile (中国移動)として事業を行うChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)、香港特別行政区がcsl.または1O1Oとして事業を行うHong Kong Telecommunications (HKT)、台湾がFar EasTone Telecommunications (遠傳電信)およびT STAR (台湾之星)として事業を行うTaiwan Star Telecom (台湾之星電信)である。
いずれも5Gの通信方式としてNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成を導入している。
NR BandはChina Mobile Communications Groupが2.5GHz帯のn41および4.5GHz帯のn79、Hong Kong Telecommunications (HKT)が2.1GHz帯のn1、3.5GHz帯のn78、n79、Far EasTone Telecommunicationsがn1およびn78、Taiwan Star Telecomがn78となるが、China Mobile Communications GroupおよびHong Kong Telecommunications (HKT)のn79はほかのNR Bandと比べて使用するエリアが限定的となっている。
これまで、Dialog Axiataは150の国と地域で369の移動体通信事業者において国際ローミングで第4世代移動通信システム(4G)を提供しているが、国際ローミングを4Gから約1Gbpsに達する超高速通信を実現できる5Gに拡張したという。
Dialog Axiataはスリランカ国内で5Gの商用サービスを提供していないため、先に国際ローミングで5Gを提供することになった。
ただ、5Gの試験サービスは提供しており、一般の顧客も登録するとスリランカ国内で5Gを試験的に利用できる。
スリランカの政府機関で電気通信分野の規制を司るスリランカ電気通信規制委員会(Telecommunications Regulatory Commission of Sri Lanka:TRCSL)はDialog Axiataに対して3.5GHz帯を使用して5Gの試験サービスを提供することを認めている。
5Gの試験サービスを利用するためには条件が設定されており、Dialog Axiataが指定する対象のスマートフォンを所有し、そのうえで事前に登録する必要がある。
条件を満たしていれば、登録の申し込みから72時間以内に利用が可能となる。
対象のスマートフォンはDialog Axiataが取り扱わない機種が大半で、スリランカでは販売していない機種も多く含まれており、Dialog Axiataが公式に取り扱う機種としては中国のHuawei Technologies (華為技術)製のHUAWEI nova 7 EE 5Gの1機種となっている。
これまでに、Dialog Axiataを含めてスリランカの移動体通信事業者は5Gを商用化しておらず、スリランカも含めて南アジアの国としてはモルディブで1社が5Gを商用化した。
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