JR湖西線や阪和線などのトンネル内携帯電話整備に補助決定
- 2021年05月21日
- docomo-総合, KDDI-総合, SoftBank-総合
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)は公益社団法人移動通信基盤整備協会(Japan Mobile Communications Infrastructure Association:JMCIA)に対して令和3年度電波遮へい対策事業の交付を決定したと発表した。
令和3年度電波遮へい対策事業によって総務省の近畿総合通信局管内ではWest Japan Railway Company (西日本旅客鉄道:以下、JR西日本)の湖西線などJR西日本の3路線における対象のトンネル内で携帯電話の利用が可能となる。
対象の路線名は湖西線、山陰本線、阪和線で、いずれもJR西日本が鉄道事業者として事業を行う鉄道路線である。
対象の区間は湖西線がマキノ駅から近江塩津駅、山陰本線が嵯峨嵐山駅から馬掘駅、阪和線が山中渓駅から紀伊駅となっている。
山陰本線の嵯峨嵐山駅から馬堀駅の区間は山陰本線のうち嵯峨野線の愛称が付された区間に含まれるが、正式な路線名である山陰本線として表記する。
対象のトンネルは湖西線が峰山トンネルおよび城山トンネル、山陰本線が小倉山トンネル、第一保津トンネル、第二保津トンネル、朝日トンネル、愛宕トンネル、地蔵トンネル、阪和線が雄の山トンネルとなる。
総事業費および交付決定額は湖西線が6億9,414万6,000円および2億3,138万2,000円、山陰本線が4億4,594万1,000円および1億4,864万7,000円、阪和線が1億9,211万6,000円および6,403万8,000円となっている。
いずれもサービスの提供事業者はNTT DOCOMO、KDDI、SoftBankの3社である。
そのため、湖西線のマキノ駅から近江塩津駅、山陰本線の嵯峨嵐山駅から馬掘駅、阪和線の山中渓駅から紀伊駅の区間における対象のトンネルでは事業完了後にNTT DOCOMO、KDDI、SoftBankの携帯電話を利用できる。
電波遮へい対策事業は電波が遮へいされる鉄道トンネルや道路トンネルなどで携帯電話の利用を可能とすることで、非常時などにおける通信手段の確保など電波の適正な利用を確保するために整備費用の一部を補助する事業で、2021年度の予算額は23億6,000万円となっている。
補助対象は鉄塔、局舎、アンテナ、光ケーブルなどの移動通信用中継施設である。
鉄道トンネルにおける負担比率は国が3分の1、鉄道事業者が6分の1、事業主体が2分の1に設定されている。
なお、日本では2020年4月8日にRakuten Mobile (楽天モバイル)が移動体通信事業者として新規参入し、公益社団法人移動通信基盤整備協会に正会員として入会した。
ただ、湖西線のマキノ駅から近江塩津駅、山陰本線の嵯峨嵐山駅から馬掘駅、阪和線の山中渓駅から紀伊駅の区間におけるトンネルでは提供事業者にRakuten Mobileは含まれていない。
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