米国政府がZTEを輸出規制対象に指定すると発表、イラン制裁に違反
- 2016年03月08日
- 海外携帯電話
米国の政府機関である商務省は米国の政府機関である連邦政府印刷局を通じて2016年3月8日より中国のZTE (中興通訊)など関連会社を含めた4社を輸出規制対象を指すEntity Listに指定すると発表した。
輸出規制対象に追加された事業体はZTE、ZTEが直接出資する完全子会社で中国のZTE Kangxun Telecommunications (深圳市中興康訊電子)、中国のBeijing 8 Star International (北京八星国際貿易)、イランのZTE Parsian (中興波斯)の4社である。
米国の商務省がZTEなどを輸出規制対象の事業体に追加した理由は、米国政府によるイランへの制裁に違反したためと説明している。
米国政府はイランへの制裁の一環として規制対象品目を指定してイランへの輸出や再輸出を制限する禁輸措置を実施しているが、ZTEはダミー会社を利用して規制対象品目を無許可でイランに輸出したことが確認されており、これが米国によるイランへの禁輸措置に違反したと判断された。
ZTE Kangxun Telecommunicationsは中国からイランへ規制対象品目を輸出するための仲介企業としてZTEに指定されており、イランへ再輸出を行う企業に規制対象品目を提供したとのことである。
Beijing 8 Star Internationalはイランのクライアントと売買契約を交わし、実際に中国からイランに規制対象品目の再輸出を行ったとしている。
ZTE Parsianは実質的にZTEのイラン法人となっており、イランにおけるエンジニアリングサービスの提供などを契約し、イランに規制対象品目の不正な再輸出を容易にしたという。
米国企業との直接取引は輸出規制対象の事業体に追加された4社の中ではZTEのみと思われるが、これにより米国企業はZTEなどに規制対象品目を供給するためには厳しい審査を経て許可の取得が必要となり、ZTEは米国企業から部品や資材などの調達が困難となる見通し。
輸出規制対象の事業体に追加された4社と所在地は下記の通りである。
■ZTE (中興通訊)
ZTE Plaza, Keji Road South, Hi-Tech Industrial Park, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, PR CHINA
■ZTE Kangxun Telecommunications (深圳市中興康訊電子)
2/3 Floor, Suite A, ZTE Communication Mansion Keji (S) Road, HiNew Shenzhen, Guangdong, PR CHINA
■Beijing 8 Star International (北京八星国際貿易)
Unit 601, 6th Floor, Tower 1, Prosper Center, No. 5, Guanghua Road, Chaoyang District, Beijing, PR CHINA
■ZTE Parsian (中興波斯)
No. 100, Africa Ave., Mirdamad Entersection, Tehran, IR IRAN
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